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「このあとボレー練したら一回集合かの」


「そうですね、ペアどうしましょうか?」


今は俺とヒロと参謀と白石の4人で乱打をしていたのだがボレー練はペアを組まなくてはならない練習だからな



「仁王と柳生がペアでやればいい、それがもっとも楽だ」


「確かに、じゃあ白石は参謀に任せるぜよ」


いつも俺がペアを組んでいるのはヒロじゃから余っていた参謀が白石と組むのがいいのかもしれん


「白石休憩したら開始しよう」


「おん、よろしゅう」




++++++++



「……凄いのぅ」
「凄いですね…」


全国大会では白石の試合はS1まで試合が回らなかったり、白石の試合が第一試合で自分達が間に合わなかったりで実際に見た事が無かった


今繰り広げられているのは白石がボレーを打ち、それを参謀が浅めのロブで返すというものだ


白石のプレイはまったく無駄がない、参謀も無駄の少ないプレイスタイルだがまた違った教科書のようなプレイ


「四天宝寺の聖書…」


そう、まさに聖書だった




+++++++



「はー、柳君隙無いわぁ…」

「それはお前もだろう」



ボレー練が終わった2人と合流すると参謀が上のジャージを脱いどった

珍しい…


それだけ参謀も本気じゃったんじゃろう、本気と書いてマジと読む


ちなみに俺らも同時進行で練習をしてたからこれでいったん練習は終わりで雑談をしながら幸村からの集合を待つ




「みんな終わったね、集合!」

コートに散らばっていた部員が部室近くに集まる



「今日はこれから試合をするから、説明をよく聞いて」


練習試合か…
そろそろ新人戦じゃからな


「試合はタイブレーク無しの1セットマッチね、サーブは試合が始まる前に各自じゃんけんとかで決めておく事」


「「「はい!」」」


「じゃあ試合順言っていくね

真田vs俺
丸井・ジャッカルvs佐々木・三塚
仁王・柳生vs柳・白石

ひとまずこの三組が試合入って、上からAコートね」

で、次は…、そういって次の組のオーダーを発表していく幸村
まさか参謀と白石がペアを組むとは…

確かに参謀はダブルスが得意だが切原の居ない中だったら参謀はシングルの試合をすると思った

まぁ別にこの試合で新人戦のオーダーが決まる分けでは無いのだが



「まさか参謀と白石が相手とはな」

「そうですね、ですが全力で行きましょう」

「おう」


そうな会話をしながらCコートに着いた
サーブ権は柳生が白石に負けたのであっちからだ


「雅治君、柳生君いくでー」

そう言って白石はボールを高くトスした



+++++++



「ゲームウォンバイ柳・白石ペア6ー5」


負けた


「あ゛ー、久しぶりに負けた…」

「負けてしまいましたね」


このペアは切原と組んでいる参謀より質が悪いかもしれない
無駄の無い白石を参謀が操る、しかもパワーもテクニックも兼ね備えているんだ

「タイブレークがあったら危なかったわ」

「40ー40だったからな」


参謀と白石が握手をしにネット付近に集まる


「いやどちらにせよ負けてた気がするぜよ…」

「次は負けませんよ」


そう言い参謀と白石と握手をする


「お前達より白石のデータが必要だな」

「え」




(これから昼休みはF組に行くとするか)
(さっそくデータ集めじゃの)
(え、データってどうやってとるん!?)
(ただ観察するだけだ)
(観察って、柳君…)
(逃げてもすぐバレるぜよ)
(あれかサボタージュした時とか柳君に見つかるんか)
(参謀かヒロが見つけるの)
(柳君が分からない事はあるのでしょうかね)
(あるぞ)
(((お!)))
(…仁王と柳生の違いが分からない)
((え))

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