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氷帝との練習試合も無事終わって休み明けの学校である


「学校も久しぶりじゃのう」

「久しぶりと言ってもたったの3日ですがね」



まぁ確かにそうなのだが
と、まぁいつものようにヒロと雑談をしながらの登校

俺が寝坊さえしなければ大体一緒に行く


前の俺の家は学校まで電車に乗らなきゃならんかったが今現在住んでいる柳生家は学校まで徒歩で行ける距離だからな


真田の外見年齢は何歳かという話の途中で部室についた


俺は42歳じゃと思うんじゃけどな…



+++++++++



毎朝ある朝練を終え、各自自分の使った物を片付けてHRへ間に合うよう教室へ戻る
俺とヒロも例外ではなく練習が終わってすぐに着替え教室へむかう

普段なら後ろから俺らに話しかけてくるのは隣りのクラスである参謀だが今日は珍しい声が廊下に反響した



「それにしてもまさか仁王と柳生が双子だったとはね」


特別驚いてるわけでもなく幸村は何回も頷きながら俺とヒロを見返す


「「幸村/君」」

「やっほー」


ニコニコという表現がよく似合う笑顔、俺は幸村の背後に"ニコニコニコニコニコニコ"と文字が見える



「話戻るが幸村知っとったじやろ?」

「2人の事だろ?まさか!ただ柳生が『母に会いに行く』って言ったのと仁王の『父さんに会いに行く』ってのがたまたま重なったからもしかしたら、って思っただけだよ」


幸村は俺らを見て笑っている
そのあともしばらく笑っていた幸村が笑うのをやめたと思ったらヒロの眼鏡に手を伸ばしていた


「本当に性格以外はそっくりだよね、いや性格も似てるかな」


眼鏡を取られまいとヒロは抵抗していたが幸村にはあっさり眼鏡を取られた

ヒロの眼鏡を人差し指を軸に回しているが幸村の意図がまったく分からん



「まっ雅治、肩借ります…」

ヒロは眼鏡を取られた事で視界がぼやけているのか俺の腕をつかんできた、そこは肩じゃないぜよヒロ


「まぁこれによってまた対戦相手を動揺させるネタが手に入って良かったじゃないか!跡部あたりは引っかかるかなぁ?」


「引っかかるかの…?」

「跡部君は意外とこういうのに引っかかりますよ」

「ほんまか」

「カルピスのCMを見て本気にしていたようですから」


カルピスのCMってあれか、保育園だかの先生と園児が乳酸菌でーとかいうやつ
さすが跡部じゃ、関心関心


「今回の練習試合ではバラしませんでしたからね」


「バラすなら公式戦でバラそうね」

「まぁバラすも何もオーダー表でバレるがの」


大会でのオーダーはフルネームで提出じゃから主催者側には《柳生雅治》と《柳生比呂士》で提出される

試合のコールどうなるんじゃろ



「まぁそこは『柳生が分身した!?』とか思わせておこうよ」

「違うぜよ『柳生が分身した…だ、と!?』くらいつけんと」

「雅治、あなたも柳生なのですからね」

「あ、なんか覚えとるが人に言われると違和感」

「はぁ…あ、教室つきましたよ」



ヒロに言われて頭を上げるともう教室についていた
そしていつの間にか幸村が消えとった…自分の教室行ったんか


なんだかクラスは普段よりも賑わっていて何かあるのか?そう思って、ふと昨日忍足に言われた事を思い出した


おもろい事……ってなんじゃろ?





(忍足の言ってた事かのぅ…)
(ああ教室のうるささですか?)
(おう)
(そうかもしれませんね)
(しかし、なんじゃろ?)
(なんでしょうね?)

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