DFF | ナノ



馬鹿じゃない馬鹿じゃない
だいっきらいだよ
アンタなんか馬鹿じゃないの

「遅かったな、ハヤト」
「別に。あんたに言う必要あんの?」

同じ混沌に属する者として
いわゆる同業者って奴なんだけど
本気で俺はこの戦いに興味はない。
日ノ本國から呼ばれた俺は
不本意にも巻き込まれたクチだ。
コイツらが先におっ始めてた戦争なんか正直関係ないし
俺の知ったこっちゃねぇ。
勝手にやりあって皆死ねばいいだろう。

「最近指示もなしに秩序の領域に忍び込んでいるらしいな」
「なぁに、これ大将殺せば終わる戦争なんでしょ」
「…あまり勝手をするな。単独行動には気を付けろ。相手側とて馬鹿ではない。」
「あんたに言われる筋合いないね。なに?なんか不都合でもあんの。」
「……」
「ねぇ…なんて言ったっけ?君の…セシルくん?」

冑によってその表情はわからないが、息を飲むのがわかった。
それだけで笑えてくる。

「あんなお坊ちゃんこんな世界に連れてきてオニイサンは心配なんでしょ。」

ほんっとイライラする。
こいつのポーカーフェイスは見飽きた。
ぼろぼろになるまで傷つけたい
こいつの大切なもの全部壊して
打ちのめされた姿が見たい
そして憎悪の目で俺を見ればいい

誰を殺したって
俺はなんとも思わない
やれといわれたら、殺るだけだ
忍は道具だから
道具には家族なんてない
父も母もこの手で消した
兄も、弟も
皆死んだ
狂気という名を持つ激情が
俺を産んだ
それが、俺の世界だった
俺は俺の為に生きて
死ぬ。当然だろ

だから いい加減分かれようざってぇ


「殺してやろうか、あんたの大事なオトートくん」
「………」

感情のままに俺を殺して見せろよ
脅してみせろ
許さないと
敵意を表せ
追随を許すな

馬鹿だよあんた
本当馬鹿だ

知らねぇのか
家族なんて、他人なんだよ




お前弟の為に死ぬんだろ


(ほんと)(馬鹿みてぇ)


「#オリジナル」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -