あ゛ーあこれだから
イミテーションは駄目だって
あれ?イルミネーションだっけ
負ける戦いをしにいくとか
使役もなにもかも吹っ飛ばして
ひとときの勝利も敗北も
その他全てが永遠の敗北を意味する
元の世界に戻ることと
完全な勝利について皆が考えた

ライトニングやユウナが行くんだもん
俺が行かなきゃ誰行くよ?


「あ゛ー…アンタ相変わらず綺麗だな」
「フン…
お前は馬鹿だな
弱ければ死ぬ。当然ではないか」

あれ?アンタは本物かな
どうせかりそめでもなんでも
本物じゃなくてもこの際…
いや、やっぱ本物がいいな。
美人の嬉しい膝枕ってシチュエーションなのにこんなときに限って俺のからだは鉄のように重くてしゃべるのがやっと。
せっかく会えたのになぁ
何一つ知らないんだ。
好きな食べ物だろ?
嫌いな飲み物…好きなタイプ、とか。

腹部を刺すような痛みが止まらない
イミテーションは傷を感じるんだろうか、散々なやられ方をした。目が霞む。腕が震えて力が出ない。

「困ったなあー…
せっかくの美人さんの顔がもう見えねーや」
「…儂を女のように扱うのは貴様位よの」
「そりゃ皆節穴だなぁー…」

あぁ弱ってると語尾が優しい気がするな。得した気分だ、と言ったら伸ばした手を叩き落とされた。ひでぇやアンタに触りたかったのに。

そう思ったらその叩き落とした手をそっと包む暖かい手の感触。
触手が俺の髪を撫で付けて
俺の手を自らの頬にすりよせてた。

「あー…これ夢かな死ねるわ」

「…阿呆、直にそうなる」
「あ゛ーじゃあヤダ。
……ずっとこうしていたい」

次に会えるときは
誓うから
「また…膝枕してくれよな」

「…大馬鹿者が」
誰がするか。
そう聞こえた、気がしたけど。
連れないなぁホント。
でもごめんもう応えられない。

ああ憎まれ口も聞こえない
今度はもっと違う世界で
敵とか味方とか
そんなんでもなく

いつかまた出会えるなら
もっと笑える世界がいーな



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