僕も君を知らなかった。

―――――柱
この世界の未来を掌握した存在
意志が全てを形作る世界、セフィーロ
セフィーロの危機が訪れた時、現れるとされる戦士…魔法騎士。
実際はその伝説は勇姿たる目覚ましい活躍の様ではなく
柱が自らの務めを果たせなくなった時、柱を殺す為に生み出された呪われた存在
彼らはかの柱が愛する人を思う気持ちから世界のために祈ることの出来なくなった彼女――エメロード姫、その命を散らしたと聞いていた。
まさか14才の少女とは思ってもいませんでした。

セフィーロが形を失ってから、
柱制度の崩壊後、他の世界と共存しながら作り上げてきたこの世界
お互いが助け合い、作っていくこの関係がこそばゆい気もするが、不謹慎ながらすこし、楽しい。
魔法騎士のヒカルは毎日目も開くことのできない僕のもとにあしげよく通ってくれている。
回復こそまだ遠い先の話だがよくなってはいっているようだし
彼女を想う青年には少し悪いと思ってはいるが、違う種類の思いとはいえ僕も少なからずヒカルが好きなので現状を楽しんでいる節があるのは認めようと思っている。
彼には、悪いけど。

それで僕は相変わらず目覚めることはできないが、外の世界を感じることが少なからず出来るようになってきた

例えば―――
最近聞こえるようになった、幼い少女の声、とか。




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