「千歳!」
「おお、久しぶりたいね。
なして大阪来とったとよ?」
「は!?忘れてんの!?明日はアンタの誕生日でしょーが!!」
「すっかり忘れとったばい」
「ンじゃなきゃなんでこんな年末年始にわざわざ大阪まで来なくちゃいけないのよ」
「すまんばい」
「えーっと…取り敢えずきっぺー来てる」
「ほんなこつ?」
「誕生日は三人で、でしょ」
「……そいね。三人、っちゃね」
「何よ迎えが私じゃ不満?」
「そんなこつなかよ」
「まぁきっぺーと久々の再開…っつーのが良かっただろうなとは思ったけど」
「そいこそ、そんなこつ贅沢言わんばい。来てくれて嬉しか」

「……おう。取り敢えず誕生日おめでとう、ちー」

「…一番最初のおめでとうがお前さんで嬉しかね」
「恥ずかしいこと言うなし」
「事実たいね」
「わぁーったよ!
ほらきっぺーのとこ行くよ!」
「あんまり急ぐと転ぶとよ」
「だってきっぺーさっきからずっと待たせてんだもん、急ごうよ」
「じゃあ手ぇ繋ぐっちゃ」
「もーっ変わんないなぁちーは!」
「ばってん変わってよかこつと変わったらいけんこつばあるたい」
「ははは、何よソレ」
「ぬしはそいでよか、変わらんとっとね。そいがたいが嬉しか。」
「私もちーが相変わらずで嬉しいよ!来年も再来年も皆で祝おーね!」
「人気モンたいねおいは。幸せモンばい」

「そーだよ!
きっぺーもアタシも
ちーが大好きなんだぜっ」

変わりたくて
変えたくなくて


「………お前さんにかなわんばい」


それが僕らのベストポジションだった。



(この距離は)(きっと縮まることはない)



その気がないフリをすることが得意な千歳と幼なじみの女の子。

千歳誕生日企画参加物。



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