「ねぇ次は僕を任務に連れて行って!」

クラトスはこのアドリビトムを立ち上げてから、たくさんの任務を采配してきた。
その手腕には皆が有り難がっているし僕だって不満はない
だからこそ、僕も信用されたかった
僕も立派に戦えるんだって認めて貰いたかった
だから、この目の前できょとんとした顔でこちらを見やる彼をどうにか味方につけるべきだ
突然アドリビトムにあらわれた青年
自らをディセンダーだと名乗る、奇特な子だと思ったけど、その力も振るう強さも僕にはないものでー、アドリビトムで突出した存在になったのも無理はない

「うん、わかった。行こうか」
「え?いいの?」

あまりにあっさりと同行に許可が下りて拍子抜けだ
依頼を受諾した本人が良いというならクラトスも口うるさくはしないだろうとは考えていたんだけど

「安心していい。きっとクラトスも了承してくれるさ」
「そうだといいんだけどなぁ。
ボクのこと、ただの子供だと思ってるから」

言ってて少し癪だけど、事実ここにきてからの経験値だって少ない
だからこそクエストにでてもっと強くならなきゃいけないのに

「クラトスは君のことをとっくに認めているよ
それに、君になにかあったら俺が守る」

から、とボクの
あぁそんな顔でみたって、違うんだよ!
ボクの欲しかった言葉はこんな言葉じゃないんだ!



その心知らず、
(ばか)(まもりたいのは)(君なんだって!)



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