「ねぇ、エクソシストって儲かる?」
「なんや急に…変なこと聞きよる」

いくら高卒ニートでも他にやることあるやろ、バイトとか、バイトとかバイト。塾とか。

「大学無理やし、バイトもクビやし。いっそ志摩くんちに雇われたいわ」
「…お前ほんま命知らずやな、死ぬで」
「いいなぁー!あんなでかい家!紫織子ちゃんとの愛の巣かー!」
「はぁ!?なっ、…う、うっさいわ!」

ニヤニヤしよってほんま訳わからん!
飄々としてて掴みどころのないやっちゃ…
っか一応不良(この言い方痛いな…)の俺にまともに話しかけるこいつはやっぱ馬鹿で…最初はなんや企んどるんか疑ったもんやけど、杞憂なんてもんやない。アホや。
妙に勘ぐってあれこれしてもうた自分恥ずかしいくらいやった、ただの深読み。ただのアホやった。気にするだけあほらしいわ。
こいつともなんだかんだで一年生からの仲やったが、これからの道は茨の道や
ほんにこんなくだらん思ってた学校も、ダチも…
立派なもんやなかったが、懐かしく思うんやろか
ワシは蛇の道を行く
こいつとも、もう会われへんのやなと思うと、なんか変な感じやな。つきまとわれとる側なのに、変な情が沸いとる場合ちゃうけど。

「…なんや、卒業おめでとう」
「……なんやのー!志摩くんにそないに言われるとは思わんかったわ!」
「じゃあかしい…自分らもう会わへんやろ、餞別や」
「じゃぁー私からも良い?」
「なんやねん」

俺はこの時のこいつの笑顔を忘れないだろう
それは恋でもなく、ましてや愛でもない


「ありがとう。私は志摩くんちに永久就職したかったです。」



(…お前ってほんと)(ん?)(馬鹿やなぁ…)(知らんかった?)(いや、そうやったわ。)



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