私なら 私なら
あなたを愛してあげるのに
 
「いなくなってから気づくんだよね。君にもいつかわかるよ。僕だって、いなくなってから、どれだけ大切だったか、今になってから思うから。」
 
カヅサせんせは
この間の
大切な人を失った
 
私も偉大な召喚師（サモナー）として謳われた彼女を見てみたかったのが残念だ
あのとき先生は同期の学友を失ったらしい。
 
とても とても
大事な人だったと
 
「多分僕は彼に甘えていたんだよね。傷ついた心をなんとか繋ぎとめたくて、零れ落ちていく命を想うことが、辛かったから」
 
私もわかる
先生の気持ち
同時に
先生はきっと私の気持ちに一生気づかない
 
「また会えたら彼になんて声をかけようか、きっと顔をしかめられてしまうね、彼は静かなのが好きなんだ。そうだ、彼の好きなトンベリにまつわる何かをあげよう。きっと迷惑がった顔をしながら、受け取ってくれるから。」
「ーー、その頃まで、私もお供しますから」
 空虚なまでの絵空事にも
根拠のない話でも構わないから
メーデーメーデー
少しは思い出してくださいよ

そして
私は
 
先生の思考の彼方に消えたくなるのだ
 

 彼方から
 （気づいて欲しいと）（我が儘ですか？）（メーデーメーデー）（憎む世界も思考の先にも私はいない）




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