どうしたって君はいつも
優しくて 眩しい
なんでだろう
傍にいだけで 安心するの
嬉しいのに
なんで涙が出てくるのかな
一緒にはいられないのかな?

「……どうした、カノンノ」
「えっ…な、なんでもないよ!」

彼は優しい
何処にでも溶け込んでしまう
風景も色どりも全て彼のためにあるように見える

ディセンダー
世界樹より生まれし命
何者にも染まらない
そこにあることこそが自然
だから、怖いの
いつかそんな風に
誰にも触れられることなく
看取られることなく
空気のように 煙のように
消えてしまうのではないのかと

「カノンノ…顔色が悪い。一度船に帰った方が…」
「いいの!そ、それより動かないで!貴方の肩に鳥が、止まってる…」
「ん…、あぁ。前から、そうなんだ…他の奴らとここに来ても、よくこうなる」

苦笑しながら彼は鳥に持っていたグミを千切って食べさせる。
そんな日常的な風景すら胸をかきたてる、なんて

知らなかった
こんな感情は
叫びだしたいような泣きたいくらいの幸せなんて
知ってしまった今はもう
せめて逃げたくはないから
今は出来ることがしたい

大切なことは全部君が教えてくれた
だから


(強くなろう)(何かを愛したいって)(思える)



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