「ねぇ森次、戦いに意味なんてあるのかしら」
「…珍しいな、ラッシュバードの使い手であるお前がそんなことを言うとはな」
「今更、よね。でもずっと考えていたことよ」
森次たちと出会うまで何をしたらいいのか
何をしたいのか
どうしたらいいのかもわからなくて
私はまっさらだった
「森次、貴方を想像する」
「…?」
「貴方の“正義”…それってどこにあるのかしら」
「……っ!」
厳しい後ろ姿
救えないもどかしさを知ってる
貴方は、痛みを知ってる人。
「貴方は、自分を火種に平和を喚起する為に、全て捨てようとしてる。」
「何を…」
「貴方は自分を“壊す”後釜を、鍛えたのね。ずっと探していたように見えたわ」
「…」
「可愛そうな彼」
「…君には関係ないことだ」
俯き加減に顔を背けた貴方も
らしくない。
沈黙は、肯定。
「貴方は自分を幸せにできるのかしら」
「…今更もう、後戻りする気はない。俺は俺の信じた道をいく」
「そうね」
なら
「私たちの道が交わるときは」
研ぎ合う刃(背に立つのは)(向かい合う貴方は)(敵同士)
止められないの
この苦しさ、知ってる癖に。
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