タソガレドキで勤めて随分たつが
いまだに馴れないことがある
組頭の年の離れたいとこでいつも飄々としていて弁のたつ女

だが最悪なことに壊滅的に家事ができない

「尊ー。茶」
「お前は自分のことも満足にできないのか。茶ぐらいじぶんで入れろ!」
「ヤダよ〜尊のがうまいじゃん」
「…………」
「まぁまぁいいじゃないオカンキャラなんだし」

「なんだそれは」
「えっ、自覚がない」

忍の癖にコロコロ変わる緊張感のない顔
小憎たらしいのだがなんだか突っぱねることができない
傍若無人でも割りと仲間想いなのだ

「ね、今度の任務で美味しいって評判の煎餅買ってきてあげるから」
「何か懐柔されてる気がするが」

「忍のお前に言うのもあれだがそんな生活能力じゃ嫁にも貰えんぞ」
「尊はいつでもお嫁行けるねー」
「ばっ馬鹿、貰い手がないかもしれないと同情してやっているんだ!」
「大丈夫よぉ」

何が?と向かっ腹たてていると
ニヤリとしたいつもの顔とちょっと違くて
なんだか引き込まれるみたいに綺麗でそれでいて慈しむような瞳を向けて、破顏するから
毒気が抜かれた


「私がお婿に貰うから安心して」


(「ごはんおかわりー」)(まっ、またかよ!?)(愛は特盛でよろしく)



←  →




「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -