蒼の派閥に所属する召喚士―それが僕だ

かつて世界を救った英雄、ネスティ・バスク様の弟弟子にあたる。
ネスティ様は厳格で戒律を遵守する模範的な師範代として知られている。気難しいとかなんとかで苦手だという人もいるが僕はそうは思わない。
お父様のラウル様も器の広い素敵な師範様だ。
ラウル様は今でも尊敬する僕のお師匠様であるし
ネスティ様が28才の今現役を退いていらっしゃってはいるが息子が気にかかるのかよく派閥本部にいらっしゃる。


第二次戦争―悪魔たちとの戦いにてマナのバランスが崩れたとき―世界樹の誕生により狂気を押さえ込み今でさえマナの恩恵を受けたかつての禁断の森はマナの豊富な土地で野生とはいえ危害を加えない魔物がちらほら自由に生きているだけだ。



話は逸れたがネスティ様は厳格なれど優しく、優しいけれど真面目で厳しい方だ。退役したお父様の代わりに僕の訓練に付き合ってくださっているけれど、凄く難しくて困難を極めるときもあるし
図書室で延々座学に勤しむこともある


だけどひとつだけネスティ様には何か特別なことがあるようだ


ネスティ様の携帯端末には度々着信がはいる。
それを見るネスティ様の表情は『授業中掛けてくるな』と言わんばかりに顔をしかめはしても、どこか優しげな顔をなさる。
平素でもネスティ様は褒めてくださる時に優しい顔はする。
それとはちょっぴり違くて
優しくて大切で熱いような…
何て言うかこう…―甘い顔。
満更でもないのだと思う。

「ニヤニヤしてどうした。」
「はっ!?いえ、なんでもありません!」

たまに想像してしまうのだ
厳格なネスティ様にこんな顔をさせる方は一体どんな方なんだろうと。


僕。

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この時代通信機器あったかは突っ込まないのがこのサイト暗黙の了解「ご都合主義」というやつである。



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