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それからは何事も…うん、何事もなく…
きっと何事もなく!買い物は終わった。
「あーっ!
たくさん買ったなぁ!!」
やっぱり私はちゃんと女の子だな。
買い物楽しいし!
布団と、食器と、服と…
諸々ないと困るものは全部買えたかな。
お金?
まぁ、バイトもっと頑張るし、
お父さんたちからももうちっとだけ出してもらおうかな、と。
今までバイトで貯めた分もあるしね。
ボカロたちのために使うのはちっとも痛くない!
「ほんと、大好きなんだなぁ私」
ボカロが。
帰りの車でみんなが騒いでる中、こっそり呟いてみた。
「あたしも大好きだよ!マスターのこと!」
「もちろん、あたしも!」
騒いでたはずのミクとめーちゃんがそれに返事をしてくれた。
すっごく嬉しい。
「ルカはー?」
横目に見て言ってみた。
「…好き。大好き…」
「…!」
て、照れてる…!
あのルカが照れてる!!
やべぇ!かわいい!!
ルカはアレか!
スキンシップとかはなんの恥じらいもなくやってのけるけど、
いざ言葉にして「好き」を伝えるのはめっちゃ不器用っていうアレか!!
なにそれたぎる!!
「マ、マスター、速度オーバー!」
「お、おう…」
いかんいかん、運転に集中せねば…!
*****
なんとか事故らずに帰宅。
荷物を家に運び入れ、一息。
「今日はつかれたなーっ」
ぐーっと伸びをしてソファに身を任せる。
「そうね」
「汚れちゃった…」
ミクが肘あたりを見て言った。
「ほんとだー、布団を家まで持ってくるのに
どっかで擦っちゃったかな」
他の子たちも見ると、うっすらだけど汚いような気がした。
たぶん。まあ気のせいだけど。
でも人並みに汚れてるのは確かだよね。
「お風呂入ろっか?」
「え!?
マスターと一緒に入っていいの!?」
「えっ」
なぜそうなるんですかミクさんw
「ずるい!
あたしだってマスターと入りたいもん」
“もん”ってかわいいなオイめーちゃん!!
「………」
ルカも無言の訴えェ…w
「つっても…うちの風呂狭いからなぁ…。
せいぜい二人がギリギリだし」
かと言ってこの中から一人を選んで
一緒に入るわけにもいかないし。
「っし、んじゃあ、今日はもう一か所、おでかけしよう!」
ソファからガバッと立ち上がり、みんなを見回して言った。
「どこ?どこ!?」
もうすっかり外出に慣れたミクが目を輝かせる。
「でっかい風呂場…
Yes, SENTOU!!」
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