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「よし、買い物に行こう!」

朝食とか家事をみんなで分担して早めに済ませ、
(4人でやるとすぐ終わった!)

いざおでかけ!

「ちょw髪色ww」

何。
ピンクとか緑とか!

「もしかして出かけられない…?」

あまりにも目立つよね。
DQN連れですか?

「変えれるよ」

「え?」

「髪色、変えられるんだよ」

まじすかミクさん!

「どどどうやって!?」

「ヘッドフォンの後ろ側、見てみて」

ルカが自分の髪をかきわけて見せてくれた。

「何か差し込み口がある…
これは…USBケーブル、の?」

「当ったり!」

ミクが嬉しそうに言った。

「パソコンと繋げて設定で変更できるようになってるのよ」

めーちゃんが説明してくれた。

へー!
めちゃ便利!
ってかどんな原理…!?

まぁ、ボカロが現実に出てきたことを
受け入れた私にスキはなかった!

「そんで、
パソコンから設定変更すればいいんだね?」

「ええ」

ではさっそく!!

パソコンを立ち上げて、まずミクをUSB接続したら
なんかウィンドウが出てきた。

「これ?」

適当にクリックしていくと、
“髪色・髪型変更”なるものが出てきた。

「髪型なんて結って変えればいいじゃん」

「髪の長さも変えれらるの!」

「まじか!」

神の速さ…いわゆる神速でクリッククリック。
亜種できるんじゃね?って気付いちゃったんだ!!

「こーやってこーして…
ホラ!亞北ネル!」

金髪・ポニテ設定で。
なんと顔つきまで変えられるらしい!

「飽きないで!寝ないで!」

「あっはっは!分かってるって!」

でもまだもうちょっと遊んでみる。

「こうすれば…弱音ハク!」

with銀髪設定。

「吐かないもん!」

ミクさん、必死ですw
かぁええな、もう!

「あ!ブラック★ロックシューターさん!」

with黒髪設定。
しかし、某灰男ヒロインにも見えなくもない。

「人違い!」

「まあまあ。
さて…ミクは黒髪でいいかな。
茶髪は似合わなさそうだし。

よし!設定完了!
次、ルカの番!」

ルカに接続し直すと、また出てきた
ポップアップをクリックした。

「さて…ルカは茶髪かなぁ…。

っぶ!金髪ルカ様だとテラやんきー!」

「なんじゃワレ」

ルカ様ノリいいw

「マスター、遊ばないで」

めーちゃんが呆れた顔してこっちを見てる!
しかしいい加減切り上げないと、
これで日が沈んじゃうリアルに!

「っし、ルカは茶髪で!」

「メーコとおそろ!」

うわめっちゃ嬉しそう!

「あれ?
これ、性格も変えられるの?」

モニターに映る文字“性格変更”に目がとまった。

「うん」

ミクとルカが鏡に映る自分の姿を覗き込みながら答えた。

「変える?」

ルカが尋ねたけど、

「嫌。絶対、いや」

私は即答した。

「?」

メイコも訝しげに私を見た。

「だって、そんなの、嫌じゃん。
どんなに変わっちゃっても皆は皆だけど、

でも、クリック一つで性格を変えたくない」

変えるなら、リアルのこの世界で
私色に染め上げてみせる。

そう言うと、みんなが息を飲んだ。

「…あのマスターが、




ドSです…」

「っクラァ!ルカァ!!
束の間の私の
イケメンタイムを壊すなぁぁあ!!」

あーあ、もうしばらくは見られないからね。

「マスターかっこいい!」

「マスター惚れなおした!!」

「っぎゃー!」

ミクとめーちゃんがタックルかましてきた…!
あれ?そんなによかった?私のどえす。

いやしかし、
ツンデレとかヤンデレとか
気になる選択肢がなかったわけでもないがねw


「さあ、話を戻そうか」

染髪作業に。

「今度はメーコの番」

ルカがめーちゃんの背を押した。

「…元から茶髪だし、まんまでおkじゃね」

ダメですか?

「それもそうね」

ルカがそう呟いて、
ミクも「あぁ」と納得したような顔をした。


「よっし!んじゃあ気を取り直して!
買い物に行こう!

ニ●リへ!!」

家具雑貨といえば、そこでしょう。


「じゃあちょっと30分くらい待ってて!」

玄関でメイコ達3人にそう言って家を出る。
うん、ちょっと行くとこがあるのです。




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