The founder of orphan T
-総受男装ハーマイオニー百合夢-
1時間目が始まる前に3人だけで箒を見ようと大広間を出たが、
そこにはマルフォイが立ちふさがるように待っていた。
「箒だ」
マルフォイはハリーのをひったくって中身を確かめた後、投げ返した。
「今度こそおしまいだなポッター。
1年生は箒を持っちゃいけないんだ」
その後ハリー、ロン、マルフォイの3人で言い合いをしている間、
サクヤは少し下がった所で貰ったばかりの箒に頬ずりをして、
ニンバス2000の魅力を堪能していた。
ふと気が付けば、隣にハーマイオニーがいた。
「それじゃ、校則を破ってご褒美をもらったと思ってるのね」
「あれ、ハル」
サクヤは我に返って隣に目を向けた。
しかしハーマイオニーはハリーとロンにのけ者扱いをされ、ツンとそっぽを向いて行ってしまった。
「ちょっとハル!待ってって!」
サクヤはハーマイオニーを追って走っていった。
「あーあ、サクヤはあんなののどこが楽しくて一緒にいるんだろうね?」
ロンはハリーに同意を求めた。
「まったくだよ」
ハリーはハーマイオニーを追うサクヤの後ろ姿を見つめていた。
それからの毎日は宿題に週3回のクィディッチの練習で、気がつけばホグワーツに来て2ヵ月が経っていた。
「今日はハロウィンかぁ!」
パンプキンパイを焼くおいしそうな匂いが漂ってきて、サクヤは目を覚ました。
更に嬉しい事に、「妖精の魔法」の授業でフリットウィック先生が
「そろそろ物を飛ばす練習をしましょう」と言った。
「やった!」
「では2人1組になって!」
フリットウィック先生は特徴的なキーキー声で言った。
「(最近ハルとのスキンシップが減ってきたんだよな…
よし、ここはいっちょ、ハルを誘うか!)
おーい!ハ「サクヤっ!!…その…、一緒にやろう…?ダメかな…?」
ネビルだった。
「えっと…アー…」
サクヤは少し迷った。
最近距離の離れているハーマイオニーとの関係を戻すいいチャンスだと思っていたからだ。
「だ、だめだよね…いやだよね…」
ネビルはもうすでに半泣き状態。
ここで断ったら、きっと泣き出すだろう。
「あ〜…いい、よ?」
途端にネビルの顔に花が咲いた。
サクヤはハーマイオニーが気になり、見てみた。
…どうやらロンと組んだようだ。
「大丈夫かよ、あの2人…」
サクヤは遠くから見守る事にした。
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