The founder of orphan T
-総受男装ハーマイオニー百合夢-
「(あーあ…ま、しゃあない…オレも行くか)」
サクヤが立ち上がり、ハーマイオニーに続こうとした。
が、それは叶わなかった。
「やあ!」
「っわ!」
急に後ろから声が掛かったのだ。
「(かなりビックリした…)
…君は?」
声を掛けた人物は背が高く、かなりの好青年だった。
ハッフルパフの制服を着ている。
「あっと…、驚かせてごめん。
僕はセドリック・ディゴリー、ハッフルパフさ。
よろしくね、ミス・フェリックス」
二人は握手を交わした。
「あ、名前…サクヤでいいよ。
どうして名前、知ってるの?」
「ありがとう、サクヤ。
名前はほら、組分けの時にさ。
それにフェリックス一族って有名だから」
「へえ…
(ドラコの時もそうだったが、組分けの時だけで覚えられるのか?)」
サクヤは内心で疑問を抱いたが、無視をした。
「友達の所に行こうとしてる時に呼び止めてごめんね。
でもそうでもしなきゃ君と一対一で話せそうにないから…」
セドリックは曰くあり気に言った。
「一対一?」
「あ、いや、気にしないで…」
セドリックは頬を赤らめながらも誤魔化した。
「そう?…じゃ、またな!」
サクヤは行こうとしたが、またまた叶わなかった。
右肩には大きな男の手があった。
「また、一対一で、話そう…」
呟くように言ったセドリックを不思議に思いながらも、
「ああ、また今度な!」
と微笑み、セドリックに手を振った。
セドリックは嬉しそうに手を振り、ハッフルパフのテーブルに戻っていった。
「さて、行くか」
「どこに?」
「っわ!」
そこにはハーマイオニーが立っていた。
「え、もう終わったの?
…ひと波乱は?」
サクヤは気を取り直しながら尋ねた。
「ひと波乱どころじゃないわ!大波乱よ!
今夜ハリーとマルフォイが魔法使いの決闘をやるそうよ!
絶対止めさせなきゃ!」
ハーマイオニーは言いながら、ツカツカと談話室に戻るために歩いていった。
>>To be continued
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