The ounder of rphan T 
 -総受男装ハーマイオニー百合夢-




するとハリーは槍のようにマルフォイめがけて飛び出した。
マルフォイは危うくかわし、言った。

「取れるものなら取るがいい、ほら!」

マルフォイは空中高くガラス玉を放り投げた。
ハリーはそれを追うためにマルフォイとぶつかる寸前ギリギリを猛スピードで飛んでいった。
しかしその風圧でマルフォイはバランスを崩してしまった。

「わ…っ!」

「ドラコ!」

サクヤは今度こそはと、ドラコに追いつくように急降下した。
そしてしっかりと掴み、箒の柄を上に向けて減速した。
やがて地面に着地し、マルフォイを下ろした。

「ドラコ、これに懲りたら、
もう人を貶すような事なんかしないで」

「…………」

サクヤはそう言い残し、軟着陸したハリーの安否を確かめに走った。

「ハリー!無事?」

「…うん、まあね」

その手には『思い出し玉』がしっかりと握られていた。


「ハリー・ポッター…!
サクヤ・フェリックス…!」

マクゴナガル先生が走ってきた。

「げ…」

サクヤは体を強ばらせ、ハリーは硬直して僅かに震えていた。

「まさか――こんなことはホグワーツで一度も…
…よくもまあ、そんな大それたことを…首の骨を折ったかもしれないのに――」

マクゴナガル先生はショックで言葉も出なかった。

「先生、ハリー達が悪いんじゃないんです…」

「おだまりなさい。ミス・パチル――」

「でもマルフォイが…」

「くどいですよ。ミスター・ウィーズリー。
ポッター、フェリックス、さあ一緒にいらっしゃい」

マクゴナガル先生はハリーとサクヤを連れて城に向かって歩いていった。

マクゴナガル先生は飛ぶように歩いた。
目的地に着くまでは終始無言で。
ハリーもまた、マクゴナガル先生とは違った意味で黙っている。
顔は蒼白で、周りを黒いオーラが取り囲んでいる。
サクヤもまた然りで、
ハリー程ではなかったが、やはり楽しい気持ちになんてとてもならなかった。
もし荷物を纏めて、ダンカン家の玄関に戻ってきたらおじいちゃん、おばあちゃんはどんな顔をし、どんなに肩を落とすか…。

「…はぁ……」

ため息しか出なかった。


「フリットウィック先生。
申し訳ありませんが、ちょっとウッドをお借りできませんか」

「え?」







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