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「―…ん」
オレが目を覚ましたのは、夕方だった。
「恋次の時間か…」
オレは起き上がって目をこする。
「誰の時間だって?」
「Σうを!?いたのか!?」
一人だと思ってた部屋に、恋次がいた。
「なんだよ恋次!オレの部屋で!」
「オメーの部屋じゃねえよココは!!
覚えてねーのか!?お前倒れたんだよ!!」
「まじか!?
ってかココどこ?オレどんくらい寝てた?」
「………。
…ここは六番隊舎だ。綜合救護詰所から移送されたんだ。
お前が寝てたのはだいたい五時間くらいだから…今は六時か」
「はぁぁああ〜…よかった」
「なにが"よかった"だ!心配掛けさせやがって!」
「いやあ、ごめんごめん。
あ、オレ明日現世まで出掛けるから!」
「ああ!?現世!?
おまっ総隊長に許可取ったのかよ!?」
「え…、許可いるの?」
「ぅおい!いるに決まってんだろ!」
「まじかー…じゃ、許可取ってくる!」
オレがベッドから降りて立とうとすると、
恋次に止められた。当り前か。
「だいじょーぶ!もう平気だから!」
胸を張って言うと、恋次は渋々ながらだけど放してくれた。
聞き分けの言い恋次くんには仕事を与えよう!
「よし恋次!後の事は頼んだ!
四番隊の人に礼言っといてくれよ!じゃっ!」
オレは鷹楼丸を持って隊舎の窓から出た。
「え、ちょ、待てって…ってもう行っちまったし…
ホントに大丈夫かよ…」
*****
一番隊舎に向かってると、鷹楼丸が口を開いた。
【咲矢、一応報告しておく。
お前が女だという事を、治療した者に言ったからな。貞操の為だ】
「なに!?…まあしょうがないか…
誰だ?オレの治療してくれたの」
【知らんが…とても頼りなさそうな奴だが…なかなかの腕前だったぞ】
「…花太郎か」
そんな特徴のある四番隊士は他にいまい。
…着いたみたいだな。
「…卯月咲矢です。山じ…山本総隊長はおられますでしょーか?」
「入れ」
「失礼しまーす」
重い門を開けると、山じぃがいつもの椅子に座っていた。
…総隊長ってのはヒマなのか…?
「何事だ」
「あー、明日、現世に行ってきてもいいっすか?」
「何故?」
「えー、会いたい人がいるから…?
その人と明日会いたいんです」
「明日でなければならないのか?」
「はい」
「………
…よかろう。じゃが、限定霊印を打っていけ」
え、まじですか。
まじでそんな体験させてくれるんですか。
メッチャ嬉しいんですけど!!
…あれ?
「総隊長、あれって隊章を模してますよね…?
無所属のオレはどうすれば…?」
「ふむ…希望隊章はあるかの?」
ぇえ!?チョイスしていいの!?だったら…
「水仙の花…十番隊章で!!!」
>>Para ser continuado
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