パシッ

「・・・・なんだこの手は」
「いや、だって雅がちゅうしようとするから!」
「キスくらいなんてことないだろう。手を退けろ」

ぐぐぐ

「い、や、だー!あたしが感染しちゃったらどうすんの!」
「唾液は感染力が極めて低いから吸血鬼にはならん」

ぐぐぐ!

「このぉっ!怪力め!」
「お前に言われたくないな怪力娘」
「ぐぬぬ!、あ!ちょ!ホントだめだってば!んむぅー!」
「ほら、口を開けろ」
「はあ、はあ、、い、いや・・!」
「そうか・・・。シロは私のことが嫌いなのか。なら仕方ない。明のとこの娘を捕まえたからそいつのところへ行くか」
「・・え?み、雅?」
「あの娘も血の美味そうな匂いがしたから丁度いい」
「えええ、あ、ちょちょ!」
「本当ならシロがいいんだが、本人が嫌だったら仕方がないからな」
「ま、待ってぇぇぇ!」
「なんだ?何かあるのかシロ。早く行かないと明たちがあの娘を奪いに来るだろうから私も急いでいるんだが」
「ううぅ、雅行っちゃヤダよぉ!」
「行くなと言われてもな。シロは私とキスをしたくないんだろう?」
「い、いやじゃないけど吸血鬼になりたくないんだもん」
「私がお前に嘘を吐いたことがあるか?」
「ううん」
「だったら私の言うことを信じろ。唾液くらいで感染はしない。分かったか?」
「ぐす・・、うん、わかった」
「じゃあ口を開けて舌を出してみろ」
「んぅ、ふぁい」
「ふふ、いい子だな」




prev next


- ナノ -