微妙な現パロ/コスプレ


「…そのバカみたいな格好やめろよな」
「ええ〜〜コスプレは男のロマンって聞いたのに」
「誰にだよッ」
「シライシ」
「…あいつ今度会ったらぜってーシバく……」

ぶっきらぼうにさっさと着替えろよな、なんて言いながら頑なに視線を合わせようとしない杉元のそばにそうっと近付く。興味無さそうなフリとか、呆れたフリとか、そういうの全然意味ないくらい自分の耳が真っ赤なことに彼は気付いているんだろうか。杉元の腕に自分の腕を巻きつけて、胸をぎゅうと押し付けた。

「今日ね、喜んでくれるかなーと思ってえっちな下着着けてきたんだよ」

杉元の肩が大げさに震える。えっちな下着、想像したの?なんてことを丈の異常に短いナース服の裾をちらちら捲りながら甘えた声で言ってみる。
こんな雑貨屋で買ったぺらっぺらのナース服とは違ってちゃんとした下着屋さんで買ったやつだからかわいいよ。紐で留めるやつでね、お尻はレースたっぷりなんだよ。杉元、こういうの好きだよね。杉元の手を取って自分の太ももへと滑らせてみると、指先がぐうっと食い込んできてやっぱり杉元も男の子なんだなーなんてことを考える。

「ね、杉元、答え合わせしようよ」
「っっっっ駄目だ!!」
「……人間、欲望に素直なのが一番だと思うなあ」
「なんッ…、に、なッ、ななな何言ってんだよッ!俺そーいうの興味ねえし!」
「じゃあこういうの嫌い?」
「……ぐ、む、別にキライ…じゃねえけど…」
「(うーんなんて分かりやすい男なんだ杉元佐一…かわいいな…)」