「お前また俺の昼メシ食べただろ!」
「…食べてないよ」
「嘘つけ!そんなベッタリ頬にケチャップつけておいてよくしらばっくれられるな…図太すぎないか…」
「ケチャップなんかついてないもーん」
「おい!あからさまに袖で拭ってんだろ!」
「んふふ」
「…はあ……こういう時何て言うんだっけ…」
「暖簾に腕押し?空気を網で捕まえる?」
「自覚してんじゃねーか!なんでお前わざわざ俺にばっかメシたかるんだよ…金欠なのにさあ」
「レオのご飯が美味しそうで!許してよ〜晩ご飯はおごるから」
「おごるって…ザップさんと違って自分でメシ買う金あるのに人の物食うなよなあ」
「…レオにはついついちょっかいかけたくなっちゃう乙女心なんだよね」
「乙女?」
「そんな心底意味がわからんみたいな顔しないでほしいなあ…レオは私を怒ってくれるから好きだよ」
「……お前変わってるよなあ」
「レオの方が変わってると思うけどな〜」
「普通だよ普通!怒ってほしいならスティーブンさんに言えばすぐ怒ってもらえると思うぞ」
「(私が今すぐレオの頭を吹っ飛ばしたとしてもレオ以外の人は私を怒れないからなあ)」
「あとザップさんもちょっと罵ればすぐ怒りそうなもんだし」
「(そういう風に“呪われてる”からあの短気なザップも怒らせらんないんだよね)」
「…何ニヤニヤしてんだよ」
「やっぱレオのこと好きだな〜っ」
「本当に変な奴だなーっお前…」