兄さんはわたしにえいえんを与えてくれました。兄さんの大きな手のひらは、えいえんにかわらないうつくしさを、あいを、そしてぬくもりをわたしにくれるのです。

「ホラ、新しいお友達だよ」
「わあ…もっとにぎやかになるねえ、嬉しいなあ!」
「ふふ、そうだね」

兄さんの温かな手がわたしの頭を優しく撫でてくれて、わたしは本当に幸せだなあと思いました。そんなわたしたちをみて、みんなはにこにことわらっています。
幸せです。たくさんのともだちがえいえんを携えて、ずっと一緒にいてくれるのです。これが幸せでなかったら、一体何が幸せなことになると言うのでしょうか。
みんなが口々にわたしたちの名前をよんでくれます。弥作くんの作ったふくはやっぱりすてきだねとわたしの着ているふくをみんながくちぐちにほめてくれて、わたしは頬がじんわりとあったかくありました。ほんとうに幸せです。にぎやかなこの部屋にいるときがわたしはとっても幸せです。この家と、みんなと、兄さんさえいればえいえんにわたしは幸せなのです。


「…江渡貝くん、ずいぶん小さな子もいるんだね」
「ああ…彼女は僕の妹です。可愛いでしょう?」
「君お手製の服がよく似合ってるじゃないか」
「さすが鶴見さんはわかってるなあ!」
「それにしても君の技術は本当に素晴らしいな」
「そうでしょうそうでしょう!」