「こ、浩平も洋平も…急にどしたの怖い顔して……」
「怖い顔なんてしてねえよ、なあ洋平?」
「ああ、いつも通りだ浩平」
「だったらいつもみたいに三人でおやつ食べようよ、もうそろそろ夕方だしすぐ暗くなっちゃう…こんな狭い蔵じゃなにも見えなくなっちゃうよ…」
「暗くなるからいいんだ」
「えっ…何言って…」
「俺たちな、話し合ったんだよ」
「お前について」
「私について…?」
「俺たち、今までお互いが欲しいものは分け合ってただろ?」
「どっちかが抜け駆けしたことなんてなかった」
「どうしても譲れない時はお前が自分のを分けてくれたりしたよな」
「どっちかが損をするのはやっぱり駄目だろ?」
「うん……」
「「だからお前のことも分け合うことにしたんだ」」
「は……?」
「この蔵で、お前を飼うことにしたんだ」
「お前の相手をする時は絶対二人でするってきまりでな」
「飼うってそんな、二人ともやっぱり今日変だよ!」
「変じゃない、いつも通りだ」
「そうだ、いつも通りだ」
「いつも通りって…どこが…」
「「いつも俺たちは、仲良く半分こ…だろ?」」


理論が完全に破綻している