「おはよう西くん！」
「……」
「にーしーくーーん！」
「……うッせーなブス、そんなでかい声出さなくても聞こえるッて」
「じゃあなンで返事してくれないの」
「知り合いだと思われるのが恥ずかしいから」
「そ、そんなガチなトーンで言わないで…」
「ていうか何のために呼んだんだよ」
「あーそうだ忘れるとこだッたわ、はいこれ！」
「……あ？」
「バレンタインチョコ」
「イヤ、そンくらいは見たらわかるけど…」
「あれッもしかして私から西くんへのチョコ無いと思ってた？」
「まあ」
「なんで」
「そーいうの興味なさそうだから」
「やだなあ西くんにはあげるに決まッてるじゃーん」
「しょうがないから貰ってやるよ」
「えへへ不味かったらごめんね」
「…不味くても全部食ッてやるし」
「えッそんなに嬉しかったの西くん！？ねえ！？」」
「〜ッそんなじろじろ見んな！」
「う、嬉しかッたんだね！？顔紅いね！？」
「うるッせェーって！！」
「(そんなに喜んで貰えるとは…こないだ玄野くんに"誰かにチョコあげねーの？"ッて言われて思い出したとは言わないでおこう…)」

← →