ソニックvsジェノス

「挽き肉になりたくなかったらそいつをさっさと離すんだなストーカー野郎」
「お前にそんなことを言われる筋合いは無いな。不愉快だ…そっちこそスクラップになりたくないならすぐに消えろ金魚のフン野郎」
「(な、なにこの状況は…一体どういうことなの…なんでこの二人は私を挟んで睨み合うの…)」
「おい」
「ひっ、ひゃい!」
「…聞いただろ鉄クズ、声まで裏返って…お前のせいでこいつはこんなに怖がって震えてるんだ」
「いや?俺には貴様のせいにしか見えないが」
「っちょ、っと、待って…」
「どうせサイタマ先生に勝てないから別の方向から崩そうとでもしているんだろう、クズめ」
「俺の実力でサイタマには勝つ…そんな女々しい作戦を思いつくお前の頭のほうがどうかと思うがな」
「ちょっと待ってってば!」
「「何だ」」
「なんでソニックもジェノスもそんなにギスギスしてるの…?」
「「………別に何でも」」
「(こういう時は息ぴったりなのに…仲良くすればいいのになー…)」



ずっと喧嘩していた二人の傍からこっそり逃げ出したしばらく後、映画のチケットを握り締め項垂れた忍者と美術館の招待券を悲痛な表情で焼却するサイボーグが居た、という噂を聞いたのはまた別のお話です。
気弱な子がソニックとジェノスに好かれる