「水崎ひなた先輩っていますかー??」


「え、あ、はい、そーです...??」


私が笠松くんとお話していると、教室の入り口辺りから声が聞こえた。
水崎ひなた先輩って...私を呼んでる??


「ちょっといいですか?」


わわ、すごい美人さんだ...
足細い...!!身長高い...!!胸、はふつー、かな...。
いやいやいやそんなことより!!
すごいすごい!!モデルさんみたいー!!


「...聞いてますか??」


「うああ、はい、聞いてます!!」


突如現れた謎の美人さんな後輩は、
人の気配のない教室の廊下へ私を連れていった。
次、移動教室だったのかな。


「あのー、何でしょう...??」


「あのさぁ、あんた最近調子乗ってない??」


衝 撃 発 言 。
いやいや、さっきまで敬語使ってたじゃん美人さん!
こわいこわい、なに、何なのどしたの!?


「え、っと、どこら辺がでしょうか...??」


何故私が敬語。
いや、そういうオーラが美人さんから出てるんだ。そうだ。


「笠松先輩と幼馴染だか何だか知らないけどずっとベタベタしてるし、黄瀬くんとも最近つるんでるんだよね。笠松先輩だけじゃ物足りずに黄瀬くんにまで手を出すって訳??意味分かんない、あんたより私の方がずっと可愛いのに。調子のんじゃねーよこのブス」


「え、あ、はい」


めんどくさい。すごくめんどくさい。
9割...いや、10割方間違ってるよこの子。
早く終わらないかな。


「は??何その態度、そういう所が調子乗ってるってゆーの。
もうバスケ部に関わらないで。あんたなんかお荷物なの。目障りなの。
従わなかったら...分かるよね??」


大変なことになりそうです。
(おー、ひなた、遅かったな)
(ごめんごめん、ちょっとね)
(ひなたちゃんもしかして告白され)
(てないから!!)
(そうか...ま、告白されても、俺がいるしな)
(さ、次の授業の準備っと)
(スルースキル発動してる!?)