未題


注意))
郷嶋益田にしようとしたら司さんがでてきてえろくなりましたというやおい

途中できれます
うちの司益はこんな感じだとおもいます












危うい雰囲気の男だとおもった。

隅の席で煙草をふかすその男は、独特の妖しい魅力を逞しい体から醸し出していた。益田の目にその男はけ怠げで、何かに酷く飽いているような―暗い魅力を伴って映った。
孤独をにおいのように染み付かせて男は洋杯をとりあげ琥珀色の酒を呑む。
鋭利でそれでいて鈍く曇る、なげやりな。

形容を頭のなかで選びながら益田はずっと男を見詰めていた。
気がつかずに、男は唇を噛み、頭を掻きむしり、髭の生えた頬を撫で、思案事に耽っている。

動作のいちいちに胸が高鳴る。
男は一時間ほどで、益田のほうなどちらりとも見ず帰って行った。

カウンターに寄り掛かり男をずっと見ていた益田に、店主の司はくすくすと笑った。
「あのヒト気に入ったの? 益田ちゃん」
ああいうのがタイプなの。「そんなこたあないです、ただ、こわそうな人だなあと」
飄々と返すと、司は
「嘘つくの下手だねえ益田ちゃんは」
いとおしそうに益田の頭を撫でる。
「かわいがるのやめてください、」
厭だと言えばははは、と笑って、
「嫌がるよねえ益田ちゃん、好かれたり期待されたり頼られたりするの」

司はずる賢い男だと益田はおもう。自分は益田をわかっているということをあっけらかんと指し示して益田が落ちるのを見ようとする。甘やかされ優しくされれば気持ちがいいから、気づけば引き寄せられて、逃げられなくなっている。
司の本質は、捕食者だと益田は思うている。
「冷たい男がいいんでしょ。愛してくれないようなのが」
寂しいくせに、げらげらと司は笑う。
「寂しいときは司さんが抱いてくれるでしょう」
ふふふ。
腰に手を廻して、司は益田の薄い唇にくちづけた。


司からは汗だの脂だののにおいがする。
薔薇の香水だの芳香剤だののにおいよりも落ち着くように感じるのはなぜなのだろう。車の中は狭い。夏ならばなおさら熱は篭って、ひどくいやらしいことをしているように思った。柔和に司は益田を縛る。優しく強いる。従うことが益田にとって心地好いことだとおそらく彼は知っている。
「可愛いよお、益田ちゃん…」
うっとりしたような声に煽られる。いやらしい声だとおもう。太くて白い指がじりじりと益田を開いて、気が狂いそうなくらいに気持ち良かった。
いくところもないから気持ちも良い。憂うことも何もない、お互いが気持ち良くなればそれでいい。
簡単で安易で気楽で希薄な関係。ゆびが中をまさぐっている。快感を与えるための手慣れた動き。粘膜の刺激の仕方を知っている。

彼のにおいが移る。徐々に汚く染められていく。ぞくぞくとした。
溺れれば良いから司からは離れられぬ。言わずとも見透かされ、優しく暴いてくれるからその簡便さに病み付きになる。
涙に曇る目なら何も見えなくてそれは無性に益田を安心させた。
快感は脳を揺さぶるから良い。気持ち良いと泣きわめいて獣になればあとは何も判らなくて真っ白くなれる。
司はそれを導いている。
なんて悪い人だろう。
悪い大人、汚い男、優しい人。それはみんな真実だ。
太いものにふかくふかくえぐられて、思わず高い声がでた。娘にやるように司は益田の前髪をかきあげる。
山に停めて運転席で、密着して、服も益田だけが脱いで、司はズボンのファスナを下げているだけ。
益田の腰から尻にかけてを撫で回し、耳たぶをはみ、司はそういういやらしいようなセックスをする。

細い体を思うように操られる。腰を揺らされ卑猥にいじられどうしようもないくらいに高められる。










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