古時計のように時を刻むのをやめてしまった心の臓
死者の定義
この腕に抱いた温かさ
僕はいわゆる人ならざる者で、
人間から見た私はきっと死んでいるのでしょう
この世を生きている君への羨望
時間の中を生きられることへの淡い憧れ
白く細い首筋は、まるで誘っているようだ
美しき静脈
赤い紅い所有の証
この喉を潤す真っ赤な血の甘さは、君の唇とはまた違った甘さだった
悪食ヴァンパイア
君が殺してくれるなら、僕はこの永い人生を終わらせてもいい
あなたの愛と杭をこの心臓に刻み込んで
息絶えた私は、風の前の塵に同じ
過ぎて行く時間の中で、一体何処へ向かっているのだろう


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テーマ「人外ファンタジー」
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