A彼の口から零れた言葉は余りにも意外で、銀時は思わず拍子抜けな声を出す。 ……え、もしかしておめーもギューピーさん集めてアヒャアヒャしてんの? 「してねェよ!!!只、てめーに譲るのが真っ平ご免被るっつってんだ」 「てめっ人の心読むなよ!それにいつどこで何時何分俺が何したってんだ!!」 「いつもどこでも二十四時間オールウェイズ、てめェは糞な事ばっかしてんだろ」 あと、何か気に食わねェから。 「ちょ、最後の銀さんのピュアな心に傷付いたっ!」 「じゃあ死ねよ」 「…酷くね?今ので絶対全国のPTA敵に回したからな、絶対っ」 はあ…そう深くため息を吐くと、土方は背を向けた。 っち、やってらんねーのはこっちだっつーの。 銀時は近くにあった小石を拾うと、その背中を見据えた──が、その瞬間。 「痛っ…!!!」 その五倍はある石が、見事彼の背後に命中した。 そして鬼の形相で振り返る彼に半歩後退りすると、銀時は俺じゃねェぞ、と連呼する。 「俺でさァ、旦那。お久し振りですねィ」 「ちょ、総悟ってめっ何してくれんだァアア!!」 「何って、何もしてやせんぜィ?土方さんが勝手にこけたんでしょう」 「俺はアクロバットジャンプして歩いてんのかよォ!?」 あらら。 多串君……ポーカーフェイス気取ってるけど、本当は痛いし恥ずかしィだろーよ。 「そうそう、旦那。ギューピーとまではいきやせんが、コレどうぞ」 「へえーどれよ?」 珍しく気のきいた台詞を言う沖田に感心すると、彼の持つそれに視線を移す。 が、それは……え、何コレ? 「何って、土方抹殺用ゴーレムでさァ。どうです?この憎たらしさがギューピーに」 「似てないからね!全くもって別人だよ、共通点一つもないよっ!?」 「共通点なんて持ってる内に見つかりまさァ」 「え、何ちょっといい感じの事言ってんの。俺ァいらねーからな」 強引に土方ゴーレムを押し付ける彼を見やり、銀時は呆れたような顔をする。 この儘では埒があかない。 銀時は仕方無いと、さも嫌そうにそれに手を出す…、 が、いつの間にかそれは本物のギューピー人形に変わっていた。 「…、あれ?」 「そんなもん渡されるぐれェなら、こっちやった方がマシだ」 そう言って、今度こそ背を向け歩き出した土方。 それに続くように、沖田も彼を茶化しながらどこかへと去って行く。 もう日中のうだるような暑さは消えていて、何処からともなく涼しい風が吹き抜けた。 「帰る、か…」 そう呟くと、銀時もその場を後にする。 手にはギューピー人形をしっかり握っていて。 神楽の喜ぶ顔を想像し、思わず頬を緩めた──。 (おい神楽ァ、帰ったぞー) (あ、銀ちゃん。今ネ、姉御がギューピー人形たくさんくれたアル!) (は?じゃァこれは…)(いらないネ)((………。)) ただのぐっだくだな日常話デシタ。 だけど結局ここまでしたのは、銀さんの愛故で……銀神+土沖だと非常に萌える← 沖田は夜に土方からお仕置きされてればいいと思う^^← ←back |