貴方だけなの





今晩は隣に珍しく高杉が居て。私は彼にべったりとくっつくと、嬉しそうにしていた。



「たーかーすーぎー!」

「何だよ、姫」

「好き!大好き!」

「…あァ。少し黙ってろ」



少しキツイ言葉も、彼なりの愛情だ。うん、と頷くと、また彼の膝に擦り寄る。そんな私を高杉は何食わぬ顔で撫でていた。



「ねえ、高杉。…キス、してもい?」

「は、当たりめェだろ」



膝の上から見上げる私に口元を近付け、高杉は深く口付けてくれる。絡め取られた舌、繋がる銀色の糸。それらはもうどちらのものかも分からない。

上にある彼の顔を見つめながら、私はキスに酔いしれて。



「たか、…んんっ…ふぁあ」

「口、閉じてねェと噛むぜ?」



その内、口付けは更に濃厚なものへと変わっていった。トロンと虚ろな瞳になる私の着物をはだけさせ、高杉は腹部に手を差し込む。



「ここに俺たちの子供が出来んだなァ」

「…あ、ちょ、高杉っ…ぁあ」



腹部を撫で回した手は、私の秘部に触れて。彼の体温の擽ったさに、私は身体をくねらせた。これだけの事でも彼なら感じてしまう自分が居て。

高杉はそんな私に妖しい笑みを浮かべると、一気に指を二本突き刺した。



「っひ、あぁぁ…!い、ぁ」

「姫、ここ。ぐちゃぐちゃじゃねェか」

「やっ、見な、いで…高杉、駄目ぇ…!」

「だけど身体は素直だぜ?」



高杉に私が最も啼く一点を突かれ、快楽を感じるこの身体。ぐちゅぐちゅと響く厭らしい音にさえ彼の存在を感じて。

何をしていても、貴方だけを感じさせて、貴方だけで満たして欲しいと、そう思うのだ。






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