深く甘く、口付けて





勉強会、と称したお泊まり会。俺は、彼女である姫を家に招いていた。家が寿司屋ということもあって、夜でも活気に満ちた雰囲気についつい浮かれたせいか。彼女はすぐに眠気に襲われてしまって。

布団に潜って少しの間の後、スヤスヤと穏やかな寝息。目を瞑ったまま、動かない。



「なー、姫?もう寝ちゃうのかよ?」

「………」



完全に眠りに落ちたのか、此方の声も届いていないようだ。可愛らしい寝顔と共に、乱れたパジャマの隙間から覗く素肌が妙に色っぽい。突然触れたい衝動に駆られて、そっと姫の腹部に触れてみた。

さらりとした綺麗で柔らかい素肌だった。そして其処から伝わる彼女の温もり。微かに上下に動く其れさえも、愛おしく感じて。


俺は密かに、欲情した。



「……ん、…」



まずは耳を甘噛みしてみる。姫は小さく声を漏らしたけれど、やっぱり目は覚めない。

次に舌を使って、ペロペロと耳を舐めてみた。ぴくり、姫の身体が何かに反応したように少しだけ揺れる。



「……あ、んっ」



俺がそのまま舌を首筋に這わせ、所々に赤い朱印を残していけば。今度は甘い甘い吐息が聞こえて。まるで喘ぐかのように、姫の口がぽかりと開いた。

しめた、とそう思った。

開いた口の中に指を入れ、器用に舌を触れれば、舌は指を巻き込み絡め始めて。彼女の顔がどんどんエロくなっていく。



「やべぇ…我慢、できね」

「……はっ、んんっ」

「いい加減起きろってな、」



俺は指を抜くと、自分の舌を入れ彼女の舌に絡ませる。くちゅくちゅ、と淫らな音がしたかと思えば、漸く目が覚めたのか。姫が苦しそうに俺の胸板を押した。いつの間にか馬乗りになっていたようだった。

しかし俺は怯まずに、寧ろ勢い付いて片手を彼女のズボンの中へと滑り込ませる。



「…やっ武……っ、何して…!は、ぁん…っ」

「喋ると舌噛んじまうから気を付けろな」

「んぁ、息、くる、しっ…」



舌を絡めれば絡める程、とろけるように下がる目尻と紅潮する頬、熱くなる息。全ての姿が可愛くて仕方が無かった。もっと見せて欲しい、もっと感じて欲しいとそう思ってしまう。

下部から溢れ始めた蜜に触れながら、俺はそっと告げた。



「姫、あんま声出すと…親父に聞こえちまうかもな」

「だ、だって…!それは武がこんなこと…っ」

「ははっ、冗談だって。それに、……このまま朝まで離す気ねえから?」



ニヤリ、満面の笑みを浮かべて俺は真奥まで姫を突き立てる。それから汗で張り付いた彼女の髪をかきあげ、ちゅ、と額に優しいキスをした。






back


「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -