お前がいなくなってから、オレは今も後悔し続けてるんだぜぇ?
「久々だね、スクアーロ」
「悪いな」
オレの女、名前は一般人だ。オレが街で見かけた名前に惚れて、まぁ、いろいろあって付き合ってるわけだ。
「ねぇ、スクー…」
「どうした?」
「なんか最近、視線を感じるんだよね」
名前はオレが暗殺者だということを知らねぇ。言ったら、名前が離れると思って言ってねぇ。
「スクー?」
オレは何も言わずに、名前を抱き締めた。オレを狙ってる奴に、名前のことがバレたのかもしれねぇ。細心の注意を払ってここに来ているがなぁ。
「しばらく、ここには来れねぇ」
「また、お仕事?」
「あ゙ぁ。知らねぇ奴に声かけられたら、すぐに逃げろよ」
「それって、スクの口癖だね」
その日はこいつの家に泊まって、オレは朝早くに家を出た。オレの横で、幸せそうに眠る名前の唇に軽くキスをしていった。
それからは、任務続きで名前に逢いに行ったのは一ヶ月後だった。
「ゔぉおい、いねぇのか?」
おかしい。任務が早く終わったから家に寄ったものの、肝心の本人がいねぇ。電話しても出なかったしよぉ…。
「そこの人、亡くなりましたよ?」
「あ゙?」
隣の住人らしき奴がオレを見るなり、意味の分からねぇことを言い出した。
「一週間前だったかな、その部屋で頭を撃たれた女性の死体が見つかったんですよ」
嘘、だろぉ…?あいつが殺されるわけがねぇ!!名前がオレの女だとはバレてねぇし、あいつの周りに殺しをするような奴はいねぇ。
「なんか最近視線を感じるんだよね」
オレは名前が言っていた言葉を思い出した。まさか、あの時点で敵にバレていたのかもしれねぇ。
「誰に殺られた…?」
「は?」
「誰に殺られたのかっつてんだよぉ!!」
「はっ犯人は分からないと、警察が言っていました!」
そいつはオレにそれを伝えるやいなや、自宅に逃げ込んだ。そこでやっと、オレからありえねぇほどの殺気が出てることに気づいた。
「名前」
名前を殺した奴は意外と簡単に見つかった。そいつを殺しただけじゃあ、オレの怒りは収まんねぇからそいつのファミリーを全員殺してやった。
「すまねぇ…。守ってやれなくて…」
オレは名前の墓の前で静かに泣いた。こいつにはもうキスすることも、触れることも出来ねぇ。
オレはいつまでも後悔し続ける。
愛しき君は静寂のなかに
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by 真 白
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