○月△日、天気(晴れ)
彼に告白した。付き合うことになった。
ずっと好きだったから嬉しい。
○月□日、天気(晴れ)
彼と街に出かけた。海の見える丘で彼とキスをした。
大切にするって言ってくれた。
○月※日、天気(くもり)
彼の仕事が忙しくなった。あたしはただ、彼の帰りを待つだけ。
逢いたい、素直に言えなかった。
△月○日、天気(雨)
目が覚めたら彼がベットにいた。どこから入ったんだろう。
彼の身体は雨に濡れていて冷たかった。
△月□日、天気(晴れ)
彼の久々の休暇。一緒に街に出かけた。
途中ですれ違った女の人が彼のことを見ていた。
×月○日、天気(くもり)
彼が別の女の人とキスをしていた。
あたしはそこから逃げ出した。
□月△日、天気(雨)
彼がまた別の女の人とキスをしていた。
これで目撃したのは何回目だろう。
□月○日、天気(雪)
もう耐えられない。あたしは彼にさよならを告げた。
◎月×日、天気(晴れ)
久々に日記を書いた。彼と別れて一年がたっている。
あたしはまだ彼を忘れられない。
▲月○日、天気(くもり)
彼があたしの家に来た。もう一度と言われたけど断った。
▲月□日、天気(雨)
また彼が来た。
あたしはもう一度彼を信じてみる。
●月×日、天気(晴れ)
彼と付き合って二年が経った。
気分的に日記をつけてみた。
●月○日、天気(晴れ)
彼に結婚してほしいと言われた。
嬉しくて、涙が出た。
コンコン。
「はい」
あたしは読んでいた日記帳を閉じ、ノックの主に返事をした。
「名前、そろそろ時間だぜ?」
「そっか」
「ししっ、何してたんだよ」
真っ白なタキシードに身を包んだベルが、あたしの日記帳を手に取った。
「昔を思い出してただけだよ」
「…いろいろあったよな」
「でも、あたしは今幸せだよ」
純白のベールで顔を隠し、床までつく長いドレスを着て、あたしは今日ベルと結婚をする。
「オレ、絶対名前のこと幸せにすっから」
「じゃあ、王子様のお手並み拝見かな?」
「うししし、お手をどーぞ、お姫様?」
地球上に60億人いて、60億分の1の確率でベルと出逢った。こんな奇跡はもうないかもしれない。
でも、あたしの周りには、ささやかな幸せが木漏れ日のようにありふれている。
「名前、愛してっからな」
「あたしもベルのこと愛してるよ」
60億分の1の確率愛
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こういう話好きです(^^*)甘々なのがかけるようになりたい(ry
by 真 白
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