「目ー覚ましたんですかー」
入ってきたのは、すごくきれいなエメラルドグリーンの髪でカエルの帽子をかぶっている男の子だった。
「は、はい…。あの…」
「ミーたちヴァリアーが行った任務先に倒れてたんで−、運んできたんですよー」
ヴァリアーって、あのホンゴレ9代目直属の暗殺部隊ヴァリアー?
「そうですよー」
「え!?」
あたしの中で呟いた言葉が読まれた…。なにこの人、すごく印象が悪いカエル。
「カエルじゃなくて、フランっていう名前があるんですけどー。」
「あたしの心中の呟きを読まないでいただきたいのですが…」
「しょうがないじゃないですかー、読めちゃうものは読めちゃうんでー。あ、名前なんて言うんですかー?」
「苗字名前です…」
こんな簡単にも、自分の名前を初対面の人に教えていいのかと、疑問に思ってしまった。
ガチャッ。
「名前とかかわいー名前してんじゃん、ししっ」
「う゛お゛ぉぉい、入るぞー」
金髪で前髪が長くなぜか冠をのせた人と、銀髪でロングヘアーの人が入ってきた。…というか盗み聞きだよね。
「俺、ベルフェゴール。コイツはカス鮫っつーから」
「う゛お゛ぉい!!オレはスクアーロだぁ!」
「フランさんに、ベルフェゴールさんに、スクアーロさん…。」
あたしは確認するように、それぞれの顔をみて名前を呟いた。
「ミーのことはふつうに呼び捨てでいいですよー」
「王子のことはベルでいいぜー」
「俺はとくに指定はしねぇぞ」「あ、はい、わかりました」
なぜ王子なのかとか、指定とはどういう意味なのか深く考えてみるあたし。
「おい、名前!」
「は、はい!」
考え途中に、スクアーロさんに名前を呼ばれて、スクアーロさんの方をみた。
「俺らのボスさんがお前のこと呼んでっから、今からボスさんとこ行ぞぉ」
「はい、わかりました」
あたしはそう言うと、ベッドからスルスルと足をおろそうした。そしたらいきなり、3人はさっきとは違う反応をみせた。
「んなあ゛!?//」
「うししっ、名前大胆」
「ぇぁ…きゃあああああああ!!!!」
あたしはそばにあった布団で隠した。きっと胸は完全に見えていたであろう。
いろんな個性をもった