付き合ってよ…ーって言われたものの、名前は黙ったまんまですー。




「あのー名前ー??」
「あたしね、親がいないの」




突然、口を開いたと思ったら名前の両親についての話だった。…何かあったんでしょうかー?




「事故かなんかですかー?」
「……。」




首を横にふって違うと訴えた名前は、一瞬なんだか辛そうな表情をした。
気のせいでしょうかー?




「自分でね、殺しちゃったんだ。」
「……。」




名前の言葉に思わず黙ってしまった。…黙ってしまったことで、名前に悪く思わせてないか…ミーはそれだけが心配だった。




「びっくりするよね、いくら暗殺部隊の幹部だとしても子が親を殺すとか何が何でも、ね…」




そんな悲しげな顔しないでくださいよ。きっと名前のことですから、何か訳ありなんですよね?珍しく、ミーの直感がそう言ってますよー。






「…もしよかったらでいいんで、理由とか聞かせてくれませんかー?」
「へ?」
「名前のことですから、何か訳があるのかなーと思いましてー」
「……。」




名前はまた黙ってしまいました。…ミーはやっぱりいけないこと聞いちゃいましたかねー?



「ごめん、また黙っちゃって…」
「いえいえー、全然大丈夫ですよー」
「なんかフランとか他のみんなと知り合って、まだちょっとしかたってないのにあたしのこと、よくわかってて凄いなーと思ってさ」
「長年、あのボスの下で働いてますからねー」
「それ、理由になってるのかあやふやだけど…ま、いっか」




ニコッと少し笑顔がみえましたけど、作り笑顔にもみえますねー…。




「あ、理由なんだけどね。あたし、4歳のときからね、親から暴力うけてたんだ…」




ミー、今日は勘がさえてるようです。それに名前は理由なく人を殺めたりする人じゃないって、分かってますからー。




「お父さんの仕事が突然なくなっちゃったみたいでさ」
「クビっていうやつですねー」
「もう予想ついてるかもだけど八つ当たりみたいなので、最初はお母さんに当たってたみたいだけどお母さん、堪えられなくなっちゃってさ」
「それで両親から当たられたってことですかー」
「うん…」
「でもー、4歳の名前に両親を殺ることができないと思うんですけどー」
「まだ続きがあってね…」
「1年間閉じ込められてたんだ、暗くて狭い部屋に…」
「っ!!!」




久しぶりにゾクリと身体が震えた。ボスのあの殺気にはたまーにゾクッとしますけどー…ここまできたのは初めてですねー。





「食べ物とかは貰えたんだけどやっぱりストレスたまっちゃってさ....」




名前はミーが吃驚したのに気づいたのか、静かにニコッと笑ってくれた。




「閉じ込められているとき唯一、外出可能なのがトイレに行きたくなったときなんだけど、丁度閉じ込められて1年後のときにね」




元から身についてた腕力のおかげか、手でグサッと貫いて殺っちゃったんだ、と言い放ち、話すのもやっぱり辛かったのか少し疲れきった笑顔がみえた。


なんか、ミーも一緒になって辛いですね…。というか名前のそんな表情みたくありませんよ。




「まだあるけど、フラン大丈夫?」
「はいー、ミーは大丈夫ですよー」




何でも打ち明けてくれてミーは嬉しいですが、やっぱり名前の辛い表情みるのはミーも辛いですけど、せっかく名前が最後まで打ち明けてくれそうだから、ミーは最後まで聞くことにした







( 外は美しいですか )



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最初に名前様が
話したのはフランでした
誰にしようか迷ったなぁ(^o^)




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