「あの堕王子もアホですよねー」
「ほんとにコンプレックスとか嫌なことにふれられると嫌なんだよね、誰もがかもしれないけどさ」
「でもミーはしないんでー」
「??」
「ミーは堕王子じゃないですし、ミーは名前が嫌と思うことは絶対にしませんからー」
トクン
なんかすごいドキドキする。なんだろう…今まで優しくされたことなかったから??
「グズッ、ありが、とう…フラン…」
「名前?ミー何かいけないことしましたかー??」
どうしよう、なんで涙がでるんだろ…止まらないよ…
「ごめんね、フラン…」
あたしが謝るとフランはあたしを優しく抱きしめてくれた。
優しくて困るくらいー…
「あ、名前、ボタンが段違いになってますよー」
「ほぇ??あ、ほんとだ」
見事に一つずつずれていた。
あたしの手がボタンにかかったとき、フランの手と重なった
「フラン…?」
フランの顔をみてみるといつもとかわらない表情でフランは自身の手を見つめボタンを外していった
「ちょ!フラン??!」
「ミーが直してあげますよー」「や、いいから、自分でできるから」
あたしの言うことなんか無視でフランはボタンを直していく
途中、下に着ているブラジャーを隠している黒色のキャミソールがフランに丸見えで少し恥ずかしくなった
「はい、できましたよー」
「あ、ありがとう…」
「それにしても名前」
「ん??」
「胸はなくても細いせいか鎖骨がすごくエロさをひきたてていましたよー」
「なっ!フラン!!!」
油断できない。ウ゛ァリアーのみんなと一緒にいるときはほんとに油断できない
「なーんて、ミーはなんであろうと名前のことが好きですけどねー」
「へ??」
チュウッ
「ふ、ふ、ふふ、フラン??!」
いきなり顎をクイっとされたとおもったらフランの顔が近づいてきてキスをおとされた
「あれー??もしかしてファーストキスだったりしますー??」
「ファ、ファーストじゃ、な、ないもん!!」
「(ファーストキスみたいですねー)名前、処女ですししょうがないですよねー」
「処女じゃ、ない、もんー…。このバカフラン...」
「そっぽ向いて言っても説得力ゼロですよー」
「……。」
「さてと、そろそろ部屋に戻りますねーって名前??」
「フラン、…」
「なんですかー?」
「今夜はちょっと付き合って、よ…」
フランになら話せる気がする、何もかも。あたしはフランが再び座ったのを確認して俯いた
( 優しすぎて困る )