ガチャ、
さっきまでの痛みは引かず
痛みはどどん増していって、
こんなんじゃとてもじゃないけどゲ−ムに集中できないかも…。
「トイレ、遠すぎるんだよ…」
独り言を言いながら、痛みが少しでも和らぐようお腹をなでている。
そう、便秘とかじゃなく女の子特有のアレの日です。
トイレに入って5分、いや10分たったのかな?
この調子じゃあ、どうせまたあたしがまけるんだろうな…。
脳内で呟き、思っていたときドアの向こう側から聞き慣れている声がきこえた。
「名前ー?」
「ふ、フラン!?何?どうしたのっ」
なぜか女子トイレにいるフランだけど、とりあえず気にせずドアを開けた。
「それはこっちの台詞ですー、いきなり顔色悪くしてー」
「ごめん、急にお腹痛くなったから」
でもしょうがないよ、コレは。
女の子特有の痛みだから、男ばかりの職場では理解してもらえないだろうな。
「大丈夫ですかー?ミー、心配になって来たんですよー?」
「あ、ありがとう。でも…大丈夫だよ。」
予想外にフランが現れて、心配してくれた。
実はフランは優しいんだよね。
普段、毒舌じゃなかったらいいのに…。
「みんな待ってるだろうし、談話室戻ろ?」
ね?とフランに言ったのにフランは戻ろうとしない。
それに、さっきよりも機嫌が悪くなった気がする。
「本当に大丈夫なんですかー?まだお腹なでてるじゃないですかー」
なぜか、フランがずんずんあたしに近づいてきた。
いや、ちょっとなにこれ?
心なしかフランが怒っているように見える。
「だ、大丈夫だよ?フランどうしたの?なんか変だよ?」
フランが近づいてくるから、フランとあたしの距離はほんの少ししかなくなった。
「大丈夫ならいいですけどー。じゃあ、今からヤりませんかー?ミー溜まってるんですー」
「え!?」
いきなり何を言い出すんだこの蛙は!?背中には冷や汗が流れている。
「だからーヤりましょうよー?」
「そ!それはだめ「なんでですかー?」
言葉を遮られた。
いや、有無を言わせないフランがなんか怖い…。
でも理由を言うのは少し恥ずかしくて、気が引ける。
「そ、それは−」
本当のことを言うか言わないか迷っていたとき、またあの痛みがあたしのお腹を襲った。
「ごめん!ちょっと、トイレ!!」
目の前のフランをドンっと押して、またあたしはトイレにかけこんだ。
「…まだ治ってないじゃないですかー」
「だ、だってぇ」
「だって、なんですか?」
今気がついた。
フランが、あたしがアレということを知っているということに。
初めて逢ったときから勘が良い子だな、とは思っていたけど…。
まさか、ここまでとは。
「うぅー…。あたし今生理なの!!だからお腹痛くなってるの!!」
あたし、絶対顔真っ赤だ。だって恥ずかしいじゃん、男の人に言うなんてとくに。
なんだか自分が情けなくって泣けてきた。
ガチャっと、トイレのドアを開けた瞬間、フランがあたしに抱き着いてきた。
「よくできましたー」
「フランのバカぁ…、言わせないでよね、最初からわかってたくせにー…」
「ミーは天才ですからー、ミーがお腹なでてあげますよー」
「むぅ…ありがとう」
そう言うとフランはあたしの身体をくるっと反回転させおなかをなでてくれた。
フランの手は温かくて、男の人なのに凄く綺麗な指をしていて、優しく撫でてくれた。
油断したのがフランにはわかったのか、あたしのお腹を撫でていたフランの手は下に移動してきた。
「ちょ、フランっ!?」
「名前の太もも柔らかいですねー」
さっきまでの優しいフランはどこかにいっていた。このセクハラ蛙…!人がせっかく大人しくしていてやったのに!!
「バカ!何してっ…やめ…っ」
撫でていた手は太ももでとまらず履いていた短パンの中に侵入してくるというところで、フランの頬っぺを叩いた。
「フランが悪いんだからね!!」
あたしは、痛そうにおさえているフランの手を除けて頬っぺにキスをした。べ、別に許すとかそういうわけじゃなく、ただのお礼。
(ミーとの子供をつくるための準備ですし、今日のところは我慢しますかー )
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【特有の】の
続きでした(^O^)!*
生理ネタ(・ω・`*
紫織、つい最近まで
アレでしたw辛いで
すね、ちなみに紫織
はとくに腰が痛くな
るタイプです(^p^)*
紫 織
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