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deep kiss





口の中にソーダを含んで、楽しくルッチに絡んでいる酔っ払いパウリーの肩を叩いた。付き合って一年以上、何も手を出してこないパウリーが悪い。私の後ろにはニヤニヤしているカクとルル。どうも、こんなおもしろい私にぴったりの情報をありがとうございます。
あァん?振り向いたパウリーのほっぺたを両手で挟んで、無理やりキスをする。


「んン!?」


慌てて離れようとしたパウリーをカクとルルが押さえ込んでくれた。うっすら目をあけたら、真っ赤になったパウリーと至近距離で目が合った。私はいい気分になって口の中に入っていた炭酸をパウリーの口の中へうつした。苦しそうな表情に余計気持ちが高揚してくる。その顔すっごいかわいいよパウリー。
私の口の中に入っていたサイダーをすべてパウリーに移してから、顔をゆっくり離す。飲みきれなかったサイダーが口の端からこぼれていて、指で拭ってあげた。


「ンマー、大胆だな名前。酔ってんのか?」
「な、ななななな、な!なに!すんだ!は、破廉恥な!!!」
「パウリーが悪い。付き合って一年も、一年も経ってるのに!何も!手を出してこないなんて!それでも下にちん「うああああああああ!!!ばかやろおおおお!何言い出そうとしてんだ!!!」


もう、うるさい。自分の唇でパウリーの口を塞いだ。両手でパウリーの耳をふさぐ。少しだけ舌を出して下唇を舐めたら、また面白いくらいパウリーが真っ赤になった。やめろ、と少し開いた口に自分の舌を入れる。


「……そこまでしろとは、言っておらんのだが」
「名前は欲求不満か?」
「ンマー、パウリーが悪いな」
『消えろバカップル!』


一通りパウリーの反応を楽しんで、唇を離した。奥手すぎるパウリーが悪いよね、うん。



「あぁぁ!パウリーが倒れたぞ!」
「初心じゃの……ワシが運ぶか」
「私が運ぶ!お持ち帰り!お持ち帰り!」





deep kiss
(俺、俺の……ファースト、キ、ス)
(くっそ覚えてろよあいつ)



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