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照れないでマイハニー



「名前、長官が呼んでおるぞー、っと」


寝ておるようじゃ。これは、呼び出しより名前の睡眠のほうが大事じゃな。よし起こさないことにしよう。しかし本当に名前はかわいいのうかわいいのう。あ、大事なことだから二回言ったぞ。この白い肌とか真っ黒な髪とか横向きで寝てる姿勢とかたまらんのう。

ギシ、名前の顔の横に手をついたらベッドが軋んだ音がした。一瞬ひやっとしたが、まぁこれくらいじゃ起きんじゃろう。だってほれ、すーすー寝ておる。


「名前。起きんと、襲うぞ」


まあ起こす気なんてないがな!二拍くらい待ってやる。………よし起きんな、いただきます!


「ん……、カク」


!?今!今ワシのこと呼んだ!?呼んだよな、呼んだよな!?普段はあんなにもツンツンツンツンツンツンしてる名前が!普段の呼び方なんて「おい鼻」の名前が!寝言で!ワシの!ワ・シ・の!名前呼んだぞ!ああああかわいいのうかわいいのう、どんな夢見とるんじゃろうか。あっカクそんなっ、ふふふよいではないかよいではないかみたいなそんな感じじゃろうか。安心せい名前今からその夢現実にしてやるからの!


「全部心の声が駄々漏れなんだよ鼻」
「……なぁんじゃ、起きたのか名前」
「うるさいんだよ!人がいい気分で寝てたら耳元でブツブツブツブツ!何!?嫌がらせ!?」
「嫌がらせ!?ワシが名前にそんなことするはずなかろう!ワシのこの名前への溢れんばかりの愛を叫んでいただけじゃ!」
「キモイ!」
「ふ、今更そんなツンツンしたところでの、さっきのデレはワシ一生忘れんからな!」
「………は?」
「寝言でカク……好きって言っておったぞ!」
「勝手に人の寝言捏造すんなアホ」


くっ、バレたか!いやしかし名前を寝言で呼ぶほどワシのコト好きなんじゃろう?分かっておる!今は素直になれんだけってことも分かっておる!なんたってほら、ワシいい男だから!


「人が、黙って、聞いてりゃ、すき放題言いやがって」
「……ちょ、名前?いかん、いかんてその構えは」
「……指銃!」
「うっわ!」




照れないでマイハニー
(長官、なんでしょう)
(遅い!って……そいつどうした)
(さあ)



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