いろはにほへと | ナノ
目覚めました


廉造とか子猫丸、勝呂、奥村の声が聞こえる。あれ、俺何しとるっけ?あぁ、そうだ、屍の体液浴びて、腕痛くて気失ったんだった。じゃあ、ここベット?みんな仲良く談笑してんだったら、無事なんだろうな。よかったよかった。まあ、面倒だし、疲れてるからもうちょい寝とこーっと。


「あれ、誠くん起きはった?」


……何こいつエスパー?寝転がっていたベッドが少し軋んだ音がしたら、右側が沈んだ。や、大丈夫大丈夫、俺はまだ寝てる。俺はまだ寝る。だから放っておけ廉造。


「起きてるやろ誠くん!瞼ぴくぴくしてんで!」
「うるせえええええええ!バッカ野郎俺がせっかく気持ちよく二度寝を決め込もうとしとんのに起こすなつぶすぞ!!」
「あ、おはよう水野くん!」
「おはよう杜山さん」


ベッドに肩膝をついて廉造の胸倉を掴みあげる。と、杜山さんもさっきまで寝ていたのか、ベットから起き上がって俺にあいさつをしてくれた。杜山さんにはにこやかに答える。俺の扱いひどぉぉぉおお!とか耳元で廉造が叫んだから、シーツの波に沈めておいた。……シーツの波に沈めるって、言葉の響きエロい。なんか嫌だ。


「水野」
「ん?何、勝呂」
「すまん!」
「……ほ?」


勝呂がガバァッと頭を下げた。俺は訳が分からなくてキョロキョロ。何々これ、どういうこと?


「なに、が?」
「俺、庇って怪我さした、せやから……」
「え、いやいや、あれは勝呂が詠唱してたんだから、仕方ないじゃろ。別に、勝呂だから庇ったわけじゃないし、気にすんなよ」
「せやけど、」
「あーうっぜえな。いんだって俺がいいつってんだから。それ以上謝るならこちらで伸びてる廉造みたいにするぞ」
「わかった。おおきにな」


勝呂はちょっと笑って、謝るんじゃなくてお礼を言ってきた。俺も、ちょっとだけ笑う。勝呂と前より仲良くなれた気がした。






勝呂くんと仲良くなれました。





 


人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -