Je vous aime. | ナノ
お久しぶりです、



事前に蝮ちゃんから任務で出迎えにいけない、とメールがあった。一番会いたかった蝮ちゃんに会えないのは残念だけど、まあいいか、と出張所の門をくぐった。
私を待っていたのか、中学生三人組がまず私に気づいた。廉造くんが走ってこっちに来てくれる。
廉造くんの背が伸びてたことにまずびっくりした。私がまだここに居たころはあんなに小さかったのに、今じゃ見上げないといけない。弟である子猫丸はまだ私より小さかった。坊はなんだか、小さいころより迫力が増したように思う。



「姉さん!」

「子猫丸、久しぶりやね。元気してた?」

「はい!姉さんも、元気そうで何よりです」

「……清、お帰り」

「坊、ただいまです!」

「清さんんん!!おひさしぶりです!相変わらずお綺麗です!」

「廉造くん、おひさしぶりー」


弟との感動の再会は思ってたよりあっさり終わった。坊のおかえりは思わず泣きそうになるほど感動した。ついでにいうと廉造くんが一番はしゃいでいた。大きくなった図体で昔のように飛びつかれて転びそうになったら、坊が後ろから支えてくれた。
みんな大きくなったなぁ。


「阿呆!お前昔と違うねんぞ、飛びついたら清倒れるやろうが」

「すんません清さん」

「いいよいいよー、気にせんでー」

「あ、柔兄と金兄や」


うおおお、懐かしい!
廉造くんが指差したほうこうを振り返ると、金きらな頭をした金造くんと柔兄がいた。金造くんの頭を見て思わず笑いそうになったけど、なんとか堪えた。金造くんは怒らすと面倒だから。


「ただいま、柔兄」

「おう、おかえり。中一級なったんやってな、おめでとう」

「ありがとう。これからまた、よろしくおねがいします」

そうしたら後ろから八百造さんや八百造さんの奥さんまで出迎えに来てくれた。


「おひさしぶりです!」

「清ちゃん、綺麗になったわねぇ」

「えへへ、ありがとうございます」


挨拶が終わって、八百造さんが子猫丸と一緒に散歩でもしてきたらええ、って言ってくださったから、先に部屋に戻ってる子猫丸のところに行こうと、八百造さんに頭をさげた。


「じゃあ子猫丸のところに行ってくね」


廉造くんと坊にそう言って、走る。
久しぶりの故郷に嬉しくて、みんなが出迎えてくれたことが嬉しくて、思わず口元がにやけてしまう。


ただいま、京都!







 


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