lazy boy | ナノ
知られざる彼の実力



「煌綺」
「よ、楸瑛。お前も今から昼飯か〜?」
「そうだよ。外で食べようかと思ってね」
「俺も一緒に行く」
「そうやって、また私の弁当にたかろうとする」
「はは、いいじゃないかいいじゃないか」
「仕方ないなあ」
「さすが色男。珠翠が落ちるのも時間の問題だな」
「そうならいいけど……、て、何で知ってるんだい!?」
「知らないとでも思ったか阿呆め。俺を誰だと思ってる、御史台副官だぜ?」
「くっ、………、あ、そういえば、秀麗殿に武官になりたいとか言ったらしいね?」
「……、…は?何の話?」
「え?この間、秀麗殿が私のところに来て、『煌綺副官は武官になりたかったんですかー?』って聞いてきたよ」
「んーー……、んー……、あっ、あの時のあれか」
「やっぱり心当たりがあるのか」
「いや違う違う。俺は体動かすほうが好きって話をしてただけ。多分、その後に清雅にでもなんか吹き込まれたんじゃない?」
「……陸清雅か」
「あぁ、そういや、楸瑛は清雅のこと嫌いだったな」
「嫌いというか、何ていうか、ね」
「ふーん……、藍家直系も大変だねぇ、色々と」
「………」
「あ、で、新人ちゃんの話だったっけ?」
「あぁ、そうだったね。私に、『副官は藍将軍より強いんですか!?』ってすごい剣幕で聞いてきたよ」
「強い!?俺が楸瑛より!?勘弁してくれよおい」
「こっちの台詞だよ。将軍職が文官に負けるなんて、それこそ黒大将軍に死ぬまでしごかれる」
「俺が楸瑛に勝てるのってじゃんけんだけなのにな〜」
「両軍から誘われてたって話もしてたぞ?」
「え、楸瑛しらない?俺のこのへらへら性格を叩き直すつって、誘われてたの。別に強いからじゃないよ」
「それは私も初耳だよ……」
「今初めて言ったし」
「もうちょっと、早く言ってくれればよかったのに」


事実
(ごめんね楸瑛)
(俺色々、嘘ついてる)





 


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