lazy boy | ナノ
副官から王への認識



「(今日は後宮に行ってみよーっと。んで、新人ちゃんの偽胸を眺めてからかって、あ、ついでに珠翠の様子も見てこよーっと)」
「あら、煌綺殿」
「あ?おお、珠翠、久しぶり」
「お久しゅうございます。珍しいですね、後宮にいらっしゃるなんて」
「ほら、かわいい後輩の仕事ぶりを見に、ね」
「案内いたしましょうか?」
「うん、おねがい。俺一人でぶらつくと、大変だからさ」
「最近はいらっしゃらないから、女官が泣いておりますよ」
「俺は楸瑛じゃないからねー、毎晩通うなんてマメなことできないんだよ。つか、手出してないしね」
「藍将軍も見習ってほしいですね」
「はははは」

「………」
「……、あの」
「ん?」
「煌綺殿は、王について、どう思いますか?」
「ん?唐突だね、らしくもない」
「まあ、少しありまして」
「ふうん?で、王について?」
「はい」
「前にも言ったけど、俺が王家が嫌いなのはこの先も絶対かわらないよ。いらん争い巻き起こして、民の生活のことなんて何も知らないあいつらは、正直国の瘤だとしか思わん。王政なんてもう古い、できることなら王族なんて、俺がこの手で……」
「煌綺殿!」
「なーんつって、冗談。最後のはね。でも俺の王家に対しての評価なんてそんなもんだ」
「っ……」
「あぁ、でも、今の王様は頑張ってんじゃね?どっかの誰かさんに民衆の暮らしも教えてもらったみたいだし、若いし、それに、一人の女を思い続けてるってのは一人の男として認められるかな。まあ、王として馬鹿だけどね」
「まぁ、そう、ですね」
「そんな顔すんなよ珠翠、俺の意見なんて、一官吏の意見にしか過ぎんからね」
「……はい」



認識
(あれ、副官、どうしたんですか?こんなところに)
(あ、新人ちゃん、……ぶっはははっは!)
(まだツボるんですか……)



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