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はじめてのおつかい2


はじめてのおつかいの続編です
相変わらず柔造キャラ崩壊
まだ続きます



「やっぱり咲はかいらしなー。な、真子」
「そうですねぇ」

ちゃんと弁当が入った紙袋を揺らさんように両手で抱えて持って、トコトコ歩く後ろ姿を真子と二人で見守る。ちなみに、最近覚えたばかりの女の子が変身して戦うアニメの歌がBGMだ。微妙に調子はずれなところも音程がどっか違うところに行っていても全然許せる。

「咲の次の誕生日プレゼントはあれやな、あのー、服」
「服?……あぁ、今ハマッてるアニメの衣装のことですか?」
「おん。咲が好きなんはピンクやったかな?黄色やったかな?」
「ピンクですねえ。あ、咲曲がりましたよ」
「なんやて!行くで真子!」
「はいはい」

真子と小声で誕生日プレゼントの相談をしていると、咲が角に曲がっていくところやった。ん?ちょお待てよ?そこ曲がるとこちゃうで?

「真子!咲道ちゃう!」
「そうですねぇ。まあ、なんとかなるんちゃいます?」
「そないな暢気な!」
「いざとなったら金造くん呼べばええんですから」
「金造か……それもまた別の意味で心配な話やな……」

そんな話をしているうちに咲の鼻歌BGMは違う歌にかわっとった。今度は少し前卒業したあんぱんがヒーローのおなじみのあれや。
ずんずん迷いない足取りで進んどった咲も、少し経ってから周りの景色が違うことに気づき、キョロキョロしだした。後姿で分かる。やばい、泣きそうや!

「泣きそうやで!真子!どないしよ!」

俺まで泣きそうになりながら名前を振り返ると、真子は素手に携帯を耳に当てとった。さすが俺の嫁さん、行動が早い。

「あー……、もしもし金造くん?うん、真子。あんな、今咲に初めてのお使いさせてん。うん。……それでな、咲迷っちゃったんよ。せやから、迎えに来てあげてくれんかな?へ?自分で行けって?あかんて。バレちゃうやん」
「金造か?」
「うん。そう……え?柔造?おるよ。かわるな。はい、金造くんが代わってって」
「金造!お前ごちゃごちゃ言わんとはよ咲迎えに来い!!ああ゛!?やかまし!後でええやろドアホ!来い!」



はじめてのおつかい2
(そんな横暴な!)





 


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