log | ナノ 午前二時の寂しさ
夢を見た。
最近よく見るソレの中で俺は、戦場のような場所に1人で立っている。
両手は赤い液体で染まっていて、べたべたべたべた、
き も ち わ る い
隣で寝ている真子を起こさないようにベッドからすり抜け、水を飲みに台所へ向かう。
いつも、あの夢を見た後は酷い虚無感に襲われる。
大切な人を亡くしたような、大切な何かを無くしたような。
「佐助、どうしたの?」
コップを食器棚から出したりする音で目が覚めたのだろう真子が、目をこすりながら俺に近寄ってきた。
「何でもないよ?寝よう?」
コップに残っていた水を一気に飲み干し、真子の手を取りベッドへ向かう。
「最近、ちゃんと寝てないよね」
「そんなことないよ?」
ベッドに入って真子を抱きしめ、また眠ろうとしたらそう言われた。
怖い夢を見て眠れませんなんて、格好悪くて言えない。
「だいじょうぶ、1人じゃないよ」
そう言って俺の頭を撫でた。
しだいに重くなっていく瞼に、
久しぶりにいい夢が見れそうだ。
ちょっと輪廻てきな。
怖い夢を見てヒロインに
抱きついて寝る佐助が
思いうかんで