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こんな日は


現パロ 社会人設定



寝返りを打ちながら、一人でうなる木曜日の夕方。本当は今頃仕事をしていないといけないけれど、あまりに生理痛が酷いため休んだ。いつの間にか溜まっていた有給休暇に感謝する。というか、有給休暇を溜めていた自分グジョッブ。よくやったぞ。少し浮かれた気分になっていたのに、下腹の鈍い痛みに再度唸った。ああああ、死んでしまいそうだ。なんで自分は女に生まれてきたんだ。お母さん、私は男の子がよかったよ。薬を飲んだけれど全然効かない。例の、優しさで出来ているアレだ。あれ、これ生理痛に効くっけ、頭痛だけじゃなかったか?まあ、いいか。布団の中で足を曲げ、丸くなった。
そこで、携帯が着信を告げた。


「……もしもーし」
『真子ちゃん?大丈夫?』
「あ、佐助か。うん、大丈夫じゃない。けど大丈夫。風邪とかじゃないから」
『風邪じゃないの?なら、少し安心。でも体調悪いんでしょ?声が辛そうだよ」
「あー、うん……。生理痛、ひどいの」
「あぁ、なるほど。……ちょっと待ってて、俺様今近くにいるから、今から行く」


電話は、同僚兼彼氏の佐助からだった。どうやら今から来てくれるらしい。気をつけてね、と言ってから電話を切った。とりあえず、パジャマから着替えようと掛け布団を剥いで、ゆーっくり立ち上がった。うあ、フラフラする。ぐるんぐるん回っている自分の部屋に舌打ちをしてクローゼットまで歩く。と、チャイムが鳴った。もう来たのか佐助、早すぎるだろう。合鍵は渡しているから、佐助はそれを使って自分で入ってくる。ドタドタドタ、焦っているのか、少し荒い足音が聞こえた。


「真子ちゃん!平気?」
「佐助、はやかったね」
「ってちょっと!どんだけフラフラしてんの!ほら、布団入って入って!」


佐助のオカンスキルが発動した。私はベッドへ半ば強制的に戻される。佐助はリビングから椅子を取ってきて、私のベッドの横に置いた。佐助の手は布団の中へ入ってきて、私の下腹あたりを優しく撫でてくれた。不思議と、痛みが和らいだ気がした。佐助の手、あったかい。


「冷たいと撫でれないでしょ、お腹。だからほっかいろで温めてたんだ」
「ありがとう、佐助。それより、今日は帰るの早いね」
「俺様も有給、取ったよ。だから、ずっと側に居てあげる」


佐助はそう言って、私にキスをした。





こんな日は





 


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