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春画騒動



左之逆トリ設定 男主
下ネタ注意






「ただいまー」
「おかえり、なぁ、これ何だ?」

すっかり現代での生活に慣れた左之が、仕事から帰った俺を出迎えてくれた。これ、と言われて見せられたのは、所謂エロ本というやつだ。あぁ、本棚の隅の方に入れてたやつ見つけたのか。

「あーそれな……、何つったかな昔は……。エロ本……。あ、そうだ春画だ」
「おっ、春画か。まあ、表紙見てそうだとは思ったけどよ。現代はやけにリアルに書いてあんだなぁ」
「書いてんじゃねーよ、撮ってんだよ。写真」

中見たのか?いや、まだ見てねーよ。
左之のその言葉を聞いて、二人でカーペットの上に寝そべりながら雑誌を開く。
野郎二人で寝っころがりながらエロ本見るって、俺、まじ寂しいやつ。

「左之は巨乳派か?微乳派か?」
「あー、でけえほうが好きかなぁ、……、や、でも美乳も捨てがたいっつーか」
「取り行くのめんどくせーから、これでいいだろ」

パラリ、表紙を捲る。隣からおぉ。と感嘆の声が聞こえて、思わず吹き出した。未来はすげーな。とか、俺的にはもう少しかわいげがあったほうが、とか言っていたが、左之の口数がだんだん減ってくる。

「……」
「……」

かく言う俺も、下半身的な限界を感じて、起き上がった。左之も同じタイミングで起き上がる。どうやら考えていることは同じなようだ。

「おいおいおいおい、この家の主である俺に、トイレは譲るべきだろ、な?」
「いやいやいやいや、俺に譲る優しさをお前は持ち合わせてると思うぞ」
「わるかったな、俺にそんな優しさはねんだ」
「出し惜しみすんなよ。今こそお前の優しさを発揮するときだぜ」

トイレまでの狭い廊下を早足で歩く。だが悲しきかな。左之のほうがリーチが長かった。俺も負けじと足を早く動かす。回転で勝負だ。


春画騒動




(結局、左之にトイレを奪われました。)
(早く出ろよ!)







 


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