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kiss


「幸村くん、キスしたことある?」
「キ、キス、など、破廉恥な・・・」


小波殿の顔がどんどん近付いてくる。唇が触れるか触れないかの距離まできた。俺は顔を後ろに避けようとしたが、小波殿の手が頭の後ろを捉えた。


「や、めて、くだされ」
「キス、しよ?」


吐息が唇にかかって、顔が赤くなる。つかの間の一瞬、柔らかいものが触れて、視界が小波殿でいっぱいになる。綺麗な肌が、長いまつげが、とても近い。


「っ!!!!」
「初心だね、幸村くんは」


声がでなかった。俺はただ、口をパクパクさせてるだけで、それが相当滑稽だったのか、小波殿は柔らかく笑った。もう一度、顔が近付いてくる。

今度は確実にわかった。その、柔らかな感触。
それだけだと思ったら、舌が入ってきて、驚いて噛みそうになったが、寸前で止める。


「んっ」


息の仕方が分からなく、鼻から変な声が出た。顔に更に熱が集まるのが分かる。男が、このような声。目に涙がたまる。


「ふ、はっ」
「あはは、ごちそうさまでした」


kiss







ただ襲いたかっただけ←

 


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