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chocolate

「チョコは禁止ですぞ政宗様!」

両手に大量のチョコを持った政宗くんを追いかける片倉先生。
去年一昨年と大変そうだ。
そういえば、去年はチョコを全部片倉先生に没収されて、幸村くんが泣いていたっけ。
それでも今年も懲りずにチョコを沢山貰っているのは、彼の甘いものへの愛故だろうか。

「Hey小十郎!お前振られたからって俺に当たんなって!」
「関係ありません!校則で菓子類は禁止になっています!」

振られたのか片倉先生。かわいそうに。
それでも、もしそれが本当なら私にとってはチャンスではないか。
3年間の片思いが報われるとは思ってないけど、渡すくらいはできるかも。
いや、別に去年も渡せたけど、
彼女持ちにチョコを渡すのは、私的にありえない。

「政宗様いい加減にしてください!」
「うるせぇ!Honeyたちから貰ったチョコを誰がお前にやるか!」
「別に欲しいわけではありません!」

チャイムが鳴った。
政宗くんは教室に逃げ帰っていった。
今回の鬼ごっこ、政宗くんの勝ち。

「なにしてんだ#name_2#はやく教室戻れ」
「片倉先生」

片倉先生の正面に立って、ポケットからチョコを取り出す。
自分で食べようと、持っていて正解だった。

「おいチョコは」
「受け取ってください。本命でよければ」

驚いた顔で受け取ろうとしない片倉先生にチョコを押し付けて走り出す。
後ろから私を呼ぶ声が聞こえたけど、気にしない。
せいぜい悩めばいい。


走り出せ純情!







 


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